銀行融資と他の資金調達との違いとは?最適な資金調達法の見極め方を教えます!

銀行融資と他の資金調達との違いを考える女性

企業が外部から資金調達する方法として、ほとんどの方がまず最初に銀行融資を連想するのではないでしょうか?

確かに銀行融資は有力な資金調達方法ですが、その他に最近はクラウドファンディングや社債を発行する企業なども増えています。

銀行融資以外の資金調達方法について理解を深めておくことによって、企業の資金調達の選択肢は非常に大きくなります。

機動的な資金繰り戦略をとることができるためにも銀行融資とそのほかの資金調達方法の違いについて理解しておきましょう。

銀行融資とさまざまな資金調達手段の違いや、適切な資金調達手段の選択法を解説していきます。

クラウドファンディングと銀行融資の違い

クラウドファンディングと銀行融資の違いを考える女性

近年、非常にメジャーになりつつある資金調達方法として、クラウドファンディングという手段があります。

クラウドファンディングで資金調達することによって、返済不要の自己資金を獲得することができますが、クラウドファンディングで資金を集めやすい案件は限られているのも事実です。

クラウドファンディングの特徴と銀行融資の違いについて詳しく解説していきます。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、事業を公開してその事業の趣旨に賛同してくれる人や「助けたい」「協力したい」「参加したい」と考える人から薄く広く資金を集める方法です。

返済不要で、配当の代わりに返礼品などを贈呈するという特徴があります。

魅力のある案件は多くの自己資金を獲得できる

クラウドファンディングはお金を受け取った企業にとっては自己資金になります。

クラウドファンディングには購入型クラウドファンディングと寄付型クラウドファンディングがありますが、いずれも出資を受けた企業にとっては自己資金となります。

公開した事業に「魅力がある」「応援したい」と考える賛同者が多ければ多いほどクラウドファンディングは成功する可能性が高くなります。

出資者にとって魅力のある案件は、必要な資金を短期間で集めることができます。

クラウドファンディングは社会貢献や夢のある事業であれば資金を集めやすいですが、単にお金儲けのための案件であれば資金を集めることは不可能です。

事業内容によって資金調達の可否が大きく左右されるのがクラウドファンディングの大きな特徴です。

クラウドファンディングは返済不要

クラウドファンディングは返済不要です。

クラウドファンディングには以下の3種類が存在します。

  1. 購入型クラウドファンディング
  2. 寄付型クラウドファンディング
  3. 融資型クラウドファンディング

この中でも、日本国内でメジャーなのは購入型でその次に寄付型です。

購入型と寄付型においては返済をする必要がない資金なので、出資を受けたお金は返済不要の自己資金です。

返済の必要性のある銀行融資との最も大きな違いだと言えるでしょう。

その代わり、購入型クラウドファンディングにおいては、返礼品などの対価を出資者に対して与える必要があります。

銀行融資には返済がある

銀行融資は、当然ですが資金調達したお金を返済しなければなりません。

銀行融資によって資金調達すれば一時的には資金は潤沢になりますが、長期的には返済によって資金繰りが悪化してしまうという点には十分に注意しましょう。

銀行融資はB/S上で負債になる

銀行融資は貸借対照表上で負債になります。

そのため、お金を借りた分だけ負債の額が大きくなり、自己資本比率は低下します。

クラウドファンディングで調達したお金は会計上収益になるので、貸借対照表上も損益計算書上もプラスの効果があることと比較すると銀行融資の方が財務上はマイナスになるでしょう。

ただし、クラウドファンディングで調達したお金は課税対象になりますが、借入金の利息は費用になるので節税効果があるという点に注意しましょう。

社債と銀行融資の違いは?

社債と銀行融資の違いを考える女性

企業が資金を集める方法として社債をあげることもできます。

特に最近は勧誘相手(声かけベース)が50人未満であると利用できる少人数私募債での資金集めが中小企業で盛んに行われるようになりました。

また、社債を発行することは資金繰りに寄与するだけでなく、企業にとっても大きな宣伝効果があります。

社債の特徴や銀行融資との違いについて詳しく解説していきます。

社債とは

社債とは、企業が借入金額や利回りや償還期間などを設定して、広く投資家から資金を集める方法です。

社債の特徴についても詳しく解説していきます。

企業が投資家から資金を集める際に発行する有価証券

社債は企業が投資家から資金を集める方法です。

企業にとっては負債であることは銀行融資と変わりません。

しかし、投資家から借りるのか金融機関から借りるのかという点で大きな違いがあります。

社債は投資家の投資目的として発行される有価証券です。

そのため、社債は売却することもできます。

社債は投資家にとっては投資ですので、投資家にとって魅力のある規模が大きく収益力の高い企業ほど社債の安全性が高いので投資家から資金を集めやすいという特徴があります。

社債の方が金利が高い

社債は投資家にとって魅力のある投資案件でなければなりません。

そのため、銀行融資の金利よりも社債の金利の方が高くなります。

銀行融資の金利は2%程度ですが、社債で2%程度の低い利回りをつけても投資家にとっては魅力はありません。

そのため、社債は5%程度で発行されるのが一般的で、銀行融資を受けることが難しい小規模ベンチャーなどはさらに高利回りを設定し、少人数私募債などで資金を集めることも可能です。

借りる側に返済条件の決定権がある

社債はお金を借りる側である社債を発行する企業に、返済条件などを設定する権限があります。

利回りや償還期限など様々な条件を自社の資金繰り計画に合わせて決めることが可能です。

銀行融資では銀行が融資条件を決定することと比較すると、ここは大きな違いです。

対外的な信用確保のために社債を利用する企業も

社債に関しては資金調達の必要性というよりも、対外的な信頼を確保するために発行している企業が数多く存在します。

このような企業は私募債を発行して銀行に引き受けてもらいます。

私募債を発行すると「〇〇銀行が1億円私募債を引き受け」などと発表することが可能です。

これは、対外的には「銀行が社債を引き受けるほど財務的に健全な会社」というアピールになります。

資金が必要なくても対外的な信頼を獲得するために、社債は利用されることがあります。

銀行融資の金利の方が低い

銀行融資は基本的に社債よりは金利が低くなっています。

融資商品によるものの、金利は2%前後というのが一般的で、資金調達コストは社債よりも銀行融資の方が圧倒的に低くなります。

低コストでの資金調達を希望するのであれば、私募債を発行するよりも先に銀行融資を検討した方がよいでしょう。

銀行融資は銀行からの資金調達

銀行融資も社債も企業にとっては外部からお金を借りる負債です。

社債が投資家から資金を集める資金調達方法であるのに対して、銀行融資は銀行からの借入です。

銀行へ申し込み、銀行の審査に通過した事業者だけが銀行融資を利用することができます。

借入条件は銀行が審査で決定する

銀行融資の借入条件は銀行が審査で決定します。

借入金額や金利などは資金使途や当該企業の財務状況に応じて適切なものとなっているかどうかを審査して銀行が決定します。

そして、融資を申し込んだ企業が銀行の提示した条件に納得できた場合のみ融資を受けることになります。

社債は企業が金利等の条件を設定することができることと比較すると、この点は銀行融資と社債の大きく異なる点であると言えるでしょう。

銀行融資とローンの違いはある?

銀行融資とローンの違いを調べる女性

「銀行融資」という言葉と「ローン」という言葉に違いはあるのでしょうか?

基本的には同じですが、使われる場面が異なるので結果的に意味合いが変わってくるということはあるでしょう。

銀行融資とローンの違いについて解説します。

基本的には同じ

基本的に銀行融資とローンの違いは基本的にありません。

しかし、融資は「お金を貸す側」が主に使う言葉、ローンは「お金を借りる側」が主に使う言葉で、お金を借りる側は「銀行からローンを借りた」などと言います。

違いと言えばこの程度のことで、他には大きな違いはありません。

銀行からお金を借りる時、「融資」ということもあれば「ローン」ということもあるので、使いやすい方を自由に使えばよいでしょう。

一般的に「銀行融資」は2種類の融資を指す

ローンと言った時にはカードローンから住宅ローン、ビジネスローンと、幅広い融資商品を示しますが、銀行融資と言った時に示すものは以下の2つの事業資金融資です。

  1. プロパー融資
  2. 信用保証協会保証付融資

プロパー融資

プロパー融資とは、信用保証協会の保証などをつけずに銀行が全ての責任を背負って実行するローンです。

保証料などはかかりませんが、担保や連帯保証人などを求められることがあります。

また、銀行が全ての責任を背負う融資ですので、銀行にとって一定以上の信頼のある企業でないと審査に通過することはできません。

簡単には借りることはできませんが、借りることができれば企業にとっては一定以上の信頼を獲得することができている証明となるでしょう。

信用保証協会保証付融資

信用保証協会の保証を付けて実行する事業資金です。

万が一融資金が焦げ付いたとしても信用保証協会が融資残高を保証してくれるので、銀行はノーリスクで融資を行うことができます。

そのため、プロパー融資で融資を実行できるほどの信用を獲得するまでには至っていない企業が融資を受ける方法として最もよく利用される方法です。

一般的な中小事業者が「銀行融資を受ける」と言った場合には、信用保証協会の保証付融資のことを示すと理解しておきましょう。

銀行融資とその他の資金調達方法についてよくある質問

クエスチョンマーク

Q.クラウドファンディングはどんな事業計画に向いていますか?

クラウドファンディングのポイントは「できる限り多くの賛同者を集める」ということです。
そのため、クラウドファンディングが成功しやすい案件とは、社会課題を解決する案件、何かに挑戦する案件、人のためになる案件などです。
そのため「お金を稼ぎたい」という思いで始める事業よりも、問題意識を最初に持ってスタートする事業の方がお金を集めやすいでしょう。

Q.銀行融資を断られたので社債を発行するのは正しい選択でしょうか?

引き受けてくれる人さえいれば、少人数私募債を発行することで資金調達できる可能性はあります。
ただし、銀行融資に通らないような財務状況が悪化した企業の社債に投資する投資家はそれほど多くはないでしょう。
身内や知人などで社債を引き受けてくれる人がいるのであれば、社債の引き受けを依頼してみるとよいでしょう。

まとめ

グリーン

銀行融資以外にも、クラウドファンディングや社債などの方法で、企業は資金調達をすることことができます。

それぞれの方法は銀行とは大きく異なる特徴がいくつもあるので、違いを理解して適切に使い分けることが重要です。

お金の用途や事業の内容に合わせて、最適な資金調達方法を選択できるようになりましょう。