銀行融資の審査基準とは?申し込みから借入までの流れも合わせて解説します!

銀行融資を受けるためには銀行の審査に通過する必要があります。

「銀行の審査は非常に厳しい」と漠然と考えている人も多いのではないでしょうか?

確かに銀行融資の審査は、消費者金融などの審査と比較して厳しいですが、審査の基準をしっかりと理解しておくことで、比較的簡単に借りることができる場合もあります。

いざお金が必要になった時に審査落ちしないために、銀行融資の審査の際にはどのような点をチェックされているのか、詳しく理解しておきましょう。

銀行融資の審査基準や銀行融資の申し込みから借入までの流れについて詳しく解説していきます。

銀行融資の審査基準について解説します

審査中

銀行融資の審査基準は公表されていませんが、概ね以下の4点が審査で重視されるものだと理解しておきましょう。

  • 過去3年分の業況
  • 債務超過や赤字でないか
  • 今後の企業の見通し
  • 本当に必要な資金なのか

また、ほとんどの銀行融資では信用保証協会の保証が必要になるので、審査に通過するためには信用保証協会の審査に通過する必要があり、信用保証協会と銀行の2つの審査を受ける必要があります。

銀行融資の審査基準について詳しく解説していきます。

銀行融資の審査は2回行われる

ほとんどの銀行融資では審査は2回行われるものと理解しておきましょう。

通常、中小企業に対する融資を銀行が単独で行うことはほとんどありません。

ほとんどのケースで信用保証協会の保証を付けて融資を行い、万が一中小企業が倒産しても銀行には損失が生じないように備えるのが一般的です。

そのため、銀行は信用保証協会の保証が付かない中小企業に対して融資をすることはありません。

また、信用保証協会も全ての企業へ保証を行うわけではないため、保証するかどうかの審査を行い、信用保証協会の保証を得ることができた企業は銀行の審査を受け、銀行の審査に通過できた場合のみ融資を受けることができます。

一般的な銀行融資では、信用保証協会と銀行の審査が行われることとなります。

信用保証協会の審査

信用保証協会は銀行から保証依頼が上がってきた段階で審査を行います。

信用保証協会の保証付融資に関しては、融資金が万が一デフォルトした場合には信用保証協会が融資残高を銀行に対して保証をしなければなりません。

そのため、信用保証協会は「保証を行なっても返済に問題ない企業かどうか」という点を重点的に審査します。

銀行の審査

信用保証協会の保証付融資においては信用保証協会の保証さえ得られれば銀行に損失はありません。

そのため、審査のメインは「申込内容に間違いや虚偽がないかどうか」という書類のチェック的な審査になります。

ここで書類に不備があった場合などは、いくら信用保証協会の保証を得ていたとしても融資を受けることはできません。

そのため、信用保証協会の保証付融資においては「お金を貸しても問題ない企業かどうか」という本来的な審査は実質的に信用保証協会が行なっていると言えます。

過去3年分の業況

過去3年分の業況から会社の事業の推移を審査しています。

一時的に業況がよくなっても、これまでの業況が悪ければ審査に通過することができない場合もあります。

また、今期は赤字になってしまったとしても、過去数年間堅調な状態が続いていれば、「一過性の赤字で問題ない」と判断されて審査に通過することができる場合もあります。

このように、銀行融資の審査では、直近の決算だけでなく過去の決算も確認して、業況の推移から融資の可否を決定します。

ビジネスローンが決算書1年分しか審査しないことと比較するとこの点は銀行融資の特徴的なポイントだと言えるでしょう。

債務超過や赤字でないか

銀行融資は赤字と債務超過の2つが重なってしまうとまず審査に通過することはできません。

営業赤字とは会社の本業で赤字を出している状態ですので、営業赤字が続いている会社は「事業を継続すればするほど赤字が増える」と判断され、将来性が見込めないため融資を受けることが難しくなってしまいます。

また、債務超過とは自己資本が枯渇して、総資産以上の借金を背負っている状態ですので、銀行融資などの外部からの資金調達がストップした時点で資金ショートしてしまいます。

このように銀行は決算書を確認するときに最初に確認することが「営業赤字ではないか」ということと「債務超過ではないか」ということです。

営業赤字と債務超過が重なっている場合には融資を受けることが難しいでしょう。

ビジネスローンでは営業赤字や債務超過でも融資を受けることができる可能性が高いことと比較すると、この点も大きなメリットということができます。

今後の見通しはどのようになるのか

会社の今後の見通しも重要です。

一時的に赤字でも、今後は業況が回復し来年度は利益が見込める場合、またはリストラなどを行い大幅な経費節減を行なって業況回復の見込みが立つ場合などは融資を受けることができる可能性があります。

銀行や信用保証協会は融資金によって将来的に売上向上を図ることができる見込みがあるために融資を実行するというのが建前です。

そのため、「今後は業況が改善する見込み」であるという点が重要になります。

本当に必要な資金なのか

融資金が会社にとって本当に必要な資金なのかどうかという点も審査ではかなり大切になります。

銀行融資では、例え返済可能と判断される金額であっても、その金額が当該企業にとって必要ないものと判断された場合には借りることはできません。

例えば、年間の運転資金が1,000万円の企業が、運転資金として2,000万円借りることは原則的に不可能です。

銀行融資は必要もない資金を貸し付けることはないので、申込金額が当該企業にとって必要な資金かどうかという点はしっかりと確認されると理解しておきましょう。

銀行融資の申し込みから借入まで流れを把握しよう

申込をする男性

銀行融資の申し込みから借入までには以下のようなプロセスが必要になります。


1.銀行へ申し込み
2.信用保証協会の審査
3.銀行の審査
4.契約→融資実行

銀行融資に申し込んでから融資金の振込を受けることができるようになるまでに必要なプロセスについて詳しく解説していきます。

1,銀行へ申し込み

銀行融資では、信用保証協会の保証付融資でも、プロパー融資でも、地方自治体の制度資金であったとしても、基本的には全て銀行へ申し込みを行います。

銀行が窓口となって信用保証協会や地方自治体と交渉を行なってくれるので、どのような資金を借りるのであれまずは銀行へ決算書3期分を持参して相談しにいきましょう。

2,信用保証協会の審査

銀行融資では信用保証協会の保証をつけて融資をするのが一般的ですので、信用保証協会の保証審査がまず行われます。

銀行にとっては信用保証協会の保証が付くかどうかという点が融資実行のための最大の鍵となるため、信用保証協会の保証審査に通過することができなければその先の審査に進むことはできません。

そのため、まずは銀行融資では信用保証協会の保証審査が行われます。

3,銀行の審査

信用保証協会の保証審査に通過すると銀行の審査が行われます。

銀行は信用保証協会のように返済能力などもチェックしますが、最も重要な点は書類の確認や申込内容に間違いや虚偽がないかどうかになります。

銀行融資の際には様々な書類を提出しなければなりませんが、銀行の審査ではこれらの書類から「申込内容に間違いや虚偽がないか」「基準に合致しているか」などの点を確認されます。

ここで、問題があった場合には信用保証協会の保証審査に通過できていても融資を受けることができない可能性があるので注意しましょう。

4,契約→融資実行

銀行融資の契約は基本的に銀行の審査担当者との面前で行われます。

そのため実印や印鑑証明書を持参して、銀行へ訪問しなければなりません。

契約締結後に銀行口座へ融資金が振り込まれることとなります。

銀行融資を受ける際に必要な書類とは?

必要書類

銀行融資には様々な書類を提出する必要があります。

主に銀行融資で必要になる書類は以下の通りです。

  1. 決算書3年分・試算表
  2. 事業計画書
  3. 資金繰り表
  4. 納税証明書
  5. 商業登記簿謄本
  6. その他

これらの書類から銀行融資ではどのようなことをチェックしているのか、詳しく解説します。

1,決算書3年分・試算表

銀行融資では業況の推移を確認するため、最低でも決算書や確定申告書を3年分提出しなければなりません。

3年未満の業歴しかない場合にはすべての決算書や確定申告書を持参するようにしましょう。

また、前回の決算から6ヶ月以上の期間が空いてしまっている場合には直近の業況を決算書から知ることができません。

この場合には直近の試算表の提出を求められることがあるという点も理解しておきましょう。

2,事業計画書

事業計画書は初めて銀行と取引する場合や、創業融資を受ける場合には必要です。

何をしている会社なのか、将来的にはどのようになりたいのかという点について銀行に分かるように説明する書類です。

将来的なビジョンや数値目標については絵に描いた餅ではなく、客観的に銀行が納得できる数字である必要があります。

ここで「この会社なら融資をしても返済に問題ないだろう」と判断されることで融資を受けやすくなるでしょう。

3,資金繰り表

融資の際には資金繰り表も提出しなければなりません。

資金繰り表とは現金の動きがプラスなのかマイナスなのか、残高はどの程度になるのかということを示すものです。

現金がないと返済することはできないので、銀行は審査の際に企業の資金繰りを非常に重視します。

資金繰り表から「返済するだけのキャッシュがない」と判断された場合には残念ながら高い確率で融資を受けることはできないでしょう。

4,納税証明書

ほとんどの銀行融資で納税証明書の提出が求められます。

  • 信用保証協会は税金で成り立っている団体であるため、税を滞納していたら保証されないこと
  • 税金を滞納すると早期に差し押さえが行われるので、滞納企業は銀行にとってリスクが高いこと

などの理由で審査に通過することが困難になります。

融資の際には税金の滞納が発生する前に申し込みをするようにしましょう。

5,商業登記簿謄本

初めて取引する銀行へは商業登記簿謄本も提出しなければなりません。

商業登記簿謄本から「確かに法的に実在する会社である」という確認ができない限り銀行は融資を行いません。

6,その他

この他にも印鑑証明書や代表者の住民票などの提出を求められることもあります。

さらに取引先との基本契約書や入金履歴を確認することができる通帳のコピーなどの提出も必要になることがあり、銀行が提出を依頼してきた書類は、できる限り速やかに提出するようにしましょう。

銀行融資の審査結果が降りる期間はどれくらいかかる?

審査合格

銀行融資は申し込みから審査結果が降りるまでにはどの程度の時間がかかるのでしょうか?

個別の融資案件や融資を行う金融機関によって時間が異なるものの、概ね2週間前後の時間がかかってしまうものだと考えておいた方がよいでしょう。

銀行融資では信用保証協会と銀行がそれぞれ審査を行うためです。

また、融資案件によっては申し込みから審査結果が出るまでに1ヶ月以上の時間がかかってしまうこともあるので注意が必要です。

銀行融資の審査にかかる時間について解説していきます。

信用保証協会の審査に3日〜1週間程度

信用保証協会の保証審査は3日から1週間程度かかります。

基本的には数日で完結しますので長くて1週間と考えておけばよいでしょう。

銀行の審査に3日〜1週間程度

銀行の審査も3日〜1週間程度というのが相場です。

前述したように銀行審査で主に行われることは書類の確認がメインになるので、書類の提出が遅くなったり、不備がある場合には審査に時間がかかってしまいます。

スムーズに審査に通過するために、できる限り書類を完璧な状態で揃えた上で申し込みをするようにして下さい。

融資案件によっては1ヶ月以上の時間がかかることも

上記のように、銀行融資は申し込みから借入まで1週間から2週間程度の時間がかかるのが一般的です。

しかし、融資案件によってはさらに長い時間がかかってしまうこともあるので注意が必要です。

具体的には以下のいずれかに該当した場合には融資までに時間がかかります。

  • 設備資金
  • 本部決済が必要な案件

設備資金融資の場合には不動産担保が必要になることが多く、この審査は審査担当者が現地に行くなどの時間がかかってしまうので審査に時間がかかります。

また、借入金額が大きな場合や自社の業況が悪い場合には支店長レベルでは決済できずに、本部が決済をしなければならないことがあります。

この場合には、稟議が決裁されるまで時間がかかってしまうのである程度の時間がかかってしまうことは覚悟しておいた方がよいでしょう。

いずれにせよ、銀行融資はビジネスローンのようにすぐに借りるということができないので、時間的な余裕を十分に持った上で早めに申し込みをするようにして下さい。

まとめ

海でくつろぐ様子

銀行融資は信用保証協会と銀行がそれぞれ審査を行い、以下のポイントを重点的にチェックしています。

  • 業況の推移
  • 資金繰り
  • 赤字・債務超過
  • 長期的な見通し
  • 資金使途の妥当性

ここで「企業にとって必要な資金で、返済に問題なく、将来的に企業の成長が見込める」と判断されれば融資を受けることができる可能性が高くなるでしょう。

主にお金を貸しても問題ない企業かどうかの審査は信用保証協会が行い、書類のチェックは銀行が行います。

これらの審査によって融資までには1週間〜2週間程度の時間がかかってしまうので銀行融資は早めに申し込みをするようにしてください。

なお、書類に不備があると審査に時間がかかってしまうので、書類は不備なく完璧に揃えるようにしましょう。