意外と知られていない!?銀行のコロナ関連融資制度をご紹介します!

2020-09-07

コロナのニュース記事

コロナ禍によって景気は大きく落ち込んでいます。

GDPの下落は戦後最悪を記録し、旅館業・飲食店などを中心に倒産や廃業が相次いでいます。

このような経済危機の中、企業の資金繰りを助けるために政府は様々な融資制度を用意しています。

コロナ関連の融資制度は日本政策金融公庫などの公的金融機関だけでなく、銀行などの民間の金融機関でも借りることが可能です。

そこで、民間の金融機関でどのようなコロナ関連の融資制度を借りることができるのかまとめてみました。

普段取引をしている銀行でも、コロナ関連の融資を受けることはできます。

今資金繰りが苦しい事業者の方もそうでない方も、コロナ関連の融資制度にはどんな融資があるのか頭に入れておきましょう。

実質無利子制度の内容について

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コロナ関連で実質無利子の融資制度が開始されたのは多くの方がご存知なのではないでしょうか?

当初は日本政策金融公庫などの公的金融機関のみでも取り扱いとなっていましたが、日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」への申請は殺到し、融資までに時間がかかる状況となってしまいました。

そこで政府は都道府県等による制度融資を活用し、2020年5月1日から「民間金融機関での実質無利子・無担保・据置最大5年・保証料減免の融資」を開始することを決定しました。

これによって日本政策金融公庫だけでなく、銀行などの民間金融機関においても無利子融資を借りることができるようになりました。

銀行の実質無利子融資制度の内容はどのようなものなのでしょうか?

詳しく解説していきます。

対象になる要件

民間金融機関で実質無利子の融資制度を利用するには以下の2つの条件を満たしている必要があります。

  1. セーフティネット保証4号・5号、危機関連保証のいずれかの保証を受けていること
  2. 売上減少の条件を満たしていること

まずは無利子融資を利用するための条件について解説していきます。

①セーフティネット保証4号・5号、危機関連保証のいずれかの保証を受けていること

実質無利子の融資は信用保証協会からセーフティネット保証4号または5号または危機関連保証のいずれかの保証を受けていなければ利用することはできません。

それぞれの保証を受けるための条件等は以下の通りです。

保証制度保証条件保証割合
セーフティネット保証4号売上高が前年同月比▲20%以上減少等100%
セーフティネット保証5号売上高が前年同月比▲5%以上減少等80%
危機関連保証売上高が前年同月比▲15%以上減少100%

危機関連保証とは、セーフティネット保証とは別枠の保証制度です。

すでに、コロナ関連の資金を銀行から借りている企業はセーフティネット保証の保証枠を使い切ってしまっている可能性があります。

このような企業でも危機関連保証の認定を得ることで実質無利子制度を利用することができます。

実質無利子制度は、所定の条件を満たし、信用保証協会からセーフティネット保証4号または5号認定を受けるか、危機関連保証の認定を受けることができる企業しか利用することができません。

②売上減少の条件を満たしていること

また、売上減少の以下の条件を満たしていることも銀行からコロナ関連融資を受ける条件の1つです。

売上高▲5%   売上高▲15%
個人事業主保証料および金利ゼロ保証料および金利ゼロ
中小事業者保証料1/2保証料および金利ゼロ

個人事業主は売上が5%以上減少していれば保証料も金利も免除されます。

また、売上高5%以上の減少でセーフティネット保証も5号認定は取れるので、高い確率で無利子融資を受けることができるでしょう。

一方、中小法人の場合には、売上高が15%以上減少しないと無利子融資を受けることはできません。

個人事業主と法人とでは適用される条件が異なるという点に注意しましょう。

融資要件

銀行などの民間金融機関の無利子融資制度の条件は以下の通りです。

融資限度額3,000万円
補助される期間保証料は全融資期間、利子補助は当初3年間
融資期間10年以内(うち据置期間5年以内)
担保不要
保証人代表者は一定要件(①法人・個人分離、②資産超過)を満たせば不要
(代表者以外の連帯保証人は原則不要)

日本政策金融公庫の無利子制度の限度額が6,000万円(第二次補正予算からは8,000万円)という点以外はほとんど同じ中身になっています。

据置期間は5年まで設定することができるので、コロナによって資金繰りが困窮した会社も最長5年間は元金の返済を据え置くことができるので安心です。

なお、この無利子制度が適用されるのは借入後3年間だけで4年目以降は利息が発生するので注意しましょう。

実質無利子制度の仕組みとは!?

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ここで実質無利子融資制度の仕組みについて解説していきます。

実質無利子の融資制度は以下の4者が関連して融資を実行する仕組みです。

  1. 金融機関が融資する
  2. 信用保証協会が保証する
  3. 市区町村が認定する
  4. 都道府県が利子を補給する

それぞれの機関が果たす具体的な役割について詳しく解説していきます。

①金融機関が融資する

実質無利子制度を融資するのは金融機関です。

申し込みをした銀行から融資を行います。

ただし、この制度は銀行の審査を通過できれば借りることができるわけではありません。

信用保証協会やその他の公的機関の審査にも通過する必要があります。

②信用保証協会が保証する

前述したように、実質無利子の融資制度はセーフティネット保証4号・5号、または危機関連保証の保証を受けることができなければ融資を受けることができません。

そしてこれらの保証を行うのは信用保証協会です。

銀行は信用保証協会の保証さえ得られればリスクはないためいずれかの保証を得られればほぼ確実に融資を行います。

そのため、コロナの無利子融資制度において、実質的に審査を行なっているのは信用保証協会です。

信用保証協会がいずれかの保証制度の認定を下ろさない限りは絶対にコロナ関連の無利子制度を銀行から借りることはできません。

③市区町村が認定する

無利子制度の適用を受けるためには、保証の認定を得ることの他にも売上減少の条件などを満たす必要があります。

無利子制度の条件に合致しているかどうか認定を行うのは、市区町村です。

地方自治体によって担当部署は異なりますが、商工課や商工観光課など商業を司る部署が担当になっていることが一般的です。

基本的には借主本人(代表者)が市区町村役場の担当部署へ訪問し、認定を受ける流れになります。

なお、ここで行われることは信用保証協会や銀行が行なっているような「返済可能かどうか」という審査ではなく、「制度の条件に合致しているか」「書類に不備はないか」と言った外形上の審査になり、不備さえなければ確実に審査に通過することができます。

④都道府県が利子を補給する

信用保証強化の保証を得て、都道府県の認定を受け、銀行の審査に通過すると、無利子融資は融資されます。

なお、銀行に対しては利息を支払っていかなければならない点には注意しましょう。

銀行に対して支払った利子は後から都道府県が返還します。

利子補給は3年間だけですので、4年目以降は利子補給は行われないという点にも注意してください。

このように、コロナ関連の融資制度は銀行、信用保証協会、市区町村、都道府県の4者で行われますが、申し込みは銀行に行けばよいでしょう。

銀行へ申し込みをすることによって銀行が信用保証協会へ保証依頼を上げてくれますし、市区町村窓口にも認定の申請を行なってくれます。

無利子融資を受けたい場合には普段から取引のある銀行や、近くの銀行へ相談するようにしてください。

その他の銀行のコロナ関連融資制度について

その他の制度融資について

銀行からは実質無利子融資制度の他にも様々なコロナ関連融資を借りることができます。

実質無利子制度の他にはどのような融資があるのかご紹介していきましょう。

都道府県の制度融資

無利子制度だけでなく、都道府県にはセーフティネット保証を活用した低金利のコロナ対策の融資制度が充実してます。

例えば東京都には以下のような融資制度が用意されています。

融資限度額2億8,000万円
融資期間設備資金 15年以内(うち据置期間3年以内)運転資金 10年以内(うち据置期間2年以内)
金利【固定金利】融資期間3年以内:1.7%以内融資期間3年超 5年以内:1.8%以内融資期間5年超 7年以内:2.0%以内融資期間7年超 10年以内:2.2%以内融資期間10年超:2.4%以内
融資条件①新型コロナウイルス感染症により事業活動に影響を受けており、かつ「最近3か月間の売上実績」又は「今後3か月間の売上見込」が令和元年12月以前の直近同期と比較して5%以上減少している中小企業者。②保証付融資の利用があり、事業計画を策定し、経営改善等に取り組んでいる。

このように東京都では、2%前後の金利で借りることができる融資制度が用意されています。

運転資金でありながら10年間の返済期間が設けられているのは大きな魅力でしょう。

利用するための条件は「5%以上の売上減少」ですのでセーフティネット5号保証に該当する企業であれば融資を受けることができる可能性があります。

無利子融資を受けることができない企業でも、低金利で融資を受けることができる公的融資は必ず用意されていますのでまずは銀行へ相談するようにしましょう。

独自のプロパー融資を扱っている金融機関も

公的な融資制度は無利子制度をはじめとして様々なものが用意されています。

銀行によっては公的な融資制度の他にプロパーでコロナ関連の融資制度を用意しているところもあります。

例えば三菱UFJ銀行には「Biz LENDING」という非対面かつペーパーレスで融資を実行する制度があります。

主な概要は以下の通りです。

融資限度額1000万円
融資期間元金均等返済の場合:6ヶ月以内期日一括返済の場合:3ヶ月以内
金利15%未満
融資条件三菱 UFJ 銀行に、一定期間以上入出金履歴がある口座(普通預金・当座預金)を保有している人三菱UFJ銀行に借入残高および借入極度がない人(関連法人を含む)

金利等は高いですが、コロナ対応として新たに三菱UFJ銀行が始めた融資です。

短期の運転資金が必要な場合には活用することができる制度ですので、少額の融資を短期間借りたい場合には利用を検討しましょう。

審査も相当甘いことが予想されるので多くの事業者の方が利用することができるでしょう。

この他にも地方銀行なども特別なコロナ関連の融資を取り扱っていますので、借りたい方は普段取引のある地方銀行へ相談してください。

まとめ

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銀行でもコロナ関連の無利子融資を借りることができるようになりました。

融資条件を満たしていれば高い確率で無利子の融資を受けることができるでしょう。

さらに、無利子融資の他にもコロナ関連で様々な融資制度が用意されています。

まずは、普段取引のある金融機関へコロナで経営が苦しくなったことを相談し、自社にあった融資制度にはどのようなものがあるのか確認してみることをおすすめします。