銀行系・民間系のファクタリング会社を徹底比較!どちらがオススメ?

ファクタリング会社を大きく分けると、銀行系と民間系の2種類に分けることができます。
銀行系と民間系ファクタリング会社はそれぞれ特徴、メリット・デメリットがあるため、どちらを利用すべきかを迷われている事業者の方も多いでしょう。
そこで本記事では、銀行系ファクタリング会社と民間系ファクタリング会社の手数料やスピードなどを徹底比較し、どちらを利用すべきなのか詳しく解説していきます。
銀行系・民間系ファクタリング会社とは?
銀行系ファクタリング会社とは、運営元が銀行であるファクタリング会社のことです。
例を挙げると、みずほ銀行が親会社であるみずほファクターや三菱東京UFJ銀行が運営している三菱UFJファクターがあります。
一方の民間系ファクタリング会社は、運営元が銀行ではなく民間会社であるファクタリング会社のことです。
銀行系ファクタリング会社は数社しか存在していませんが、民間系会社はファクタリングのニーズ急増に伴いその数も増えつつあります。
銀行系・民間系ファクタリング会社を比較!


それでは銀行系ファクタリング会社と民間系会社を項目ごとに比較していきましょう。
ファクタリングの取引形式
銀行系 | 民間系 |
3社間取引のみ | 2社間・3社間取引の両方 |
銀行系ファクタリング会社と民間系ファクタリング会社には、ファクタリングの取引形式に違いがあります。
まず銀行系ファクタリング会社では、3社間取引のみしか取り扱っていません。
3社間取引では売掛先への通知(債権譲渡承諾)が必須で、場合によっては売掛先からの信用を失ってしまう可能性があります。
一方民間系ファクタリング会社では、2社間取引と3社間取引の両方に対応していることがほとんどです。
そのため手数料を重視して3社間取引を選ぶことも、スピードや信用リスクを重視して2社間取引を選ぶこともできます。
その点においては民間系ファクタリング会社の方が、利便性は高いと言えるでしょう。
ファクタリングの手数料
銀行系 | 民間系 |
5%前後 | 5%~25% |
続いてファクタリングの手数料について比較していきましょう。
民間系ファクタリング会社の手数料相場は、5%~25%程度です。
銀行系ファクタリング会社の場合、売掛債権が未回収となるリスクがないかどうか厳重に審査が行われます。
また取引形式は3社間ファクタリングであるため、銀行系ファクタリング会社の方が手数料が安く、5%前後が相場です。
ファクタリング手数料を安く抑えたいのであれば、銀行系ファクタリング会社の方を利用しましょう。
ファクタリングサービス内容を比較
銀行系 | 民間系 |
◉一括ファクタリング ◉医療ファクタリング ◉国際ファクタリング ◉保証ファクタリング ◉でんさいファクタリング | ◉一括ファクタリング ◉医療ファクタリング ◉リバースファクタリング |
民間系ファクタリング会社では、医療ファクタリングを含む一括ファクタリングを行っています。
*一括ファクタリング…売掛債権の買取のこと、2社間取引と3社間取引に分けられる
*リバースファクタリング…買掛金の支払い代行サービスのこと
一方、銀行系ファクタリング会社では、一括ファクタリングだけでなく国際ファクタリングや保証ファクタリングにも対応しています。
*国際ファクタリング…輸出債権を確実に回収できるファクタリングサービス
*保証ファクタリング…売掛債権に保険を掛けるサービス、取引信用保険と同義
ご覧になってお分かりのとおり、銀行系ファクタリング会社の方が取扱っているファクタリングサービスの内容が遥かに豊富です。
買取可能債金額を比較
銀行系 | 民間系 |
条件アリ例)1000万円以上〜 | 小口債権でも買取可能 |
銀行系ファクタリング会社は、前述の通り手数料が安いため利潤を出すために買取可能債権の金額に下限を設けていることが大半です。
例えばある銀行系ファクタリング会社では、買取可能債権額を1000万円〜としています。
一方で民間系の中には、数十万円単位の売掛債権からでも買取可能としている「小口債権買取専門」のファクタリング会社も存在しています。
「小口債権しか有していない…」
という場合は、銀行系を利用できる可能性は低いため、民間系ファクタリング会社を利用することをオススメします。
審査の対象を比較
銀行系 | 民間系 |
申し込み企業と売掛先の信用情報 | 売掛先の信用情報のみ |
民間系ファクタリング会社の審査で重視されるのは、「売掛債権の回収リスク」です。
主な審査対象は売掛債権が優良かどうかと売掛先の信用力で、申し込み企業の信用情報が低くても利用することができます。
一方で銀行系ファクタリング会社の場合、売掛先の信用情報と合わせて申し込み企業の信用情報も厳しく審査が行われます。
そのため業績が悪かったり、債務超過を起こしてしまっている場合ですと、銀行系ファクタリング会社を利用することはできません。
業績・信用力に不安がある場合は、民間系ファクタリング会社のご利用がオススメです。
調達スピードを比較
銀行系 | 民間系 |
1週間程度 | 最短即日~3日以内 |
銀行系ファクタリング会社では、売掛先と申し込み企業両方の審査が厳重に行われるため、審査結果が出るまでに時間がかかります。
申し込みから資金調達ができるまで、1週間前後かかってしまうことを理解しておきましょう。
一方民間系ファクタリング会社の場合、審査が厳しくなく売掛債権の回収リスクが低いと判断されれば、すぐにファクタリング契約を行うことができます。
申し込みから最短即日で資金調達をすることも可能で、調達スピードでは遥かに銀行系ファクタリング会社を上回ります。
銀行からの評価を比較
銀行系 | 民間系 |
銀行融資に影響アリ (信用情報に記録される) | 銀行融資に影響ナシ (信用情報に記録されない) |
一般的な認知としてファクタリングは、銀行融資が受けられず資金繰りが厳しい事業者が利用する資金調達法、です。
銀行系ファクタリング会社は親会社である銀行と繋がっていますので、ファクタリングを利用した事実は信用情報に記録され、スコアリングは低くなってしまいます。
将来的に銀行融資を利用しようとお考えの場合に、審査落ちになってしまう可能性は十二分にあるでしょう。
一方で民間系ファクタリング会社の場合、利用事実を信用情報に記録されることはありません。
そのため銀行融資をお考えの際でも、審査に悪影響を及ぼす心配は不要です。
信頼性を比較
銀行系 | 民間系 |
高い・安全 | ヤミ金業者も存在している |
みずほ銀行が運営しているみずほファクターのように、銀行系ファクタリング会社は運営元の信頼性が高いため、詐欺などの心配なく安心して利用することができます。
しかしながら民間系ファクタリング会社の中には、ヤミ金や詐欺業者なども少なからず存在しています。
そのため民間系ファクタリング会社を利用する際には、運営会社の信頼性をきちんと調査してから申し込みをする必要があります。
ファクタリング会社を装ったヤミ金業者が逮捕された事例もあるように、ファクタリング会社選びの際には信頼性をきちんと確かめなければいけません。
信頼性という観点から言えば、銀行系ファクタリング会社の方が安心です。
それぞれのメリット・デメリットのまとめ


これまで銀行系と民間系ファクタリング会社について、比較して参りました。
それらを踏まえて、銀行系と民間系ファクタリング会社のメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
銀行系ファクタリング会社のメリットをまとめると、以下の通りです。
◉手数料が安い
◉詐欺やヤミ金などの不安がない
一方で民間系ファクタリング会社のメリットは以下の通りです。
◉2社間ファクタリングが利用できる→取引先にバレない
◉最短即日で資金調達ができる
◉少額債権でもファクタリングができる
◉信用情報が低くても審査落ちにはならない
続いてそれぞれのデメリットについて見ていきましょう。
デメリット
銀行系ファクタリング会社のデメリットは以下の通りです。
◉3社間取引しか利用できない→取引先に資金繰り悪化を知られてしまう
◉信用情報の審査がある
◉運営元の銀行からの評価が下がる
◉資金調達までに1週間程度かかる
◉買取可能債権額に下限がある
一方で民間系ファクタリング会社のデメリットは以下の通りです。
◉手数料が高い
◉ヤミ金・詐欺業者に気をつけなければならない
それぞれの利用ケース
民間系、銀行系ファクタリング会社のメリット・デメリットを理解していただいた上で、それぞれのファクタリング会社を利用するケースについて見ていきましょう。
◉手数料を低く抑えたい
◉売掛先と良好な関係を築いている(債権譲渡承諾が得られる)
◉自社の信用力に自信がある
◉悪徳業者の不安なくファクタリングを実行したい
◉信用力に不安がある
◉少額債権しか有していない
◉取引先にファクタリングがバレたくない
◉早急に資金調達をする必要がある
まとめ
銀行系ファクタリング会社と、民間系ファクタリング会社はそれぞれ特徴があり、メリット・デメリットも異なります。
そのためご利用の際には、両者を比較しどちらのファクタリング会社が適しているのかを検討するようにしましょう。
民間系ファクタリング会社を利用する際には、下記の記事も合わせてご参考にしてください。