3社間ファクタリングとは?仕組みから利用の流れ、メリット・デメリットを詳しく解説

2019-10-15

3社間ファクタリングの仕組み図

3社間ファクタリングとは、ファクタリング会社と利用者、そして売掛先を交えて債権譲渡契約を行うファクタリングの取引形式のことです。

主流の取引形式ではありませんが、2社間ファクタリングに比べて売掛金の回収リスクが低く、手数料が安いといったメリットがあります。

本記事では3社間ファクタリングについて、

◉仕組みや利用の流れ
◉2社間ファクタリングとの違い
◉メリット・デメリット

を詳しく解説して参ります。

3社間ファクタリングとは?

壁のメモ

3社間ファクタリングとは、

⑴ファクタリング会社
⑵利用企業・事業者
⑶売掛先

の3社間で行うファクタリング契約のことです。

以前まではファクタリング契約というと3社間取引が一般的でしたが、債権譲渡登記制度が成立したことにより、現在では2社間ファクタリングが主流になりつつあります。

3社間ファクタリングの仕組み・流れ

上図をご覧の通り、3社間ファクタリングでは利用企業ファクタリング会社、そして売掛先の間で債権譲渡契約を行います。

具体的にはまず、売掛先に対して債権譲渡通知を行い、債権譲渡承諾を得ます。

その後、ファクタリング会社と売掛債権の売買契約を交わします。

ファクタリング会社への支払いは、売掛先が直接支払いをするので、利用者は支払いをする必要はありません。

3社間ファクタリングの流れを完結にまとめると、以下の通りです。

3社間ファクタリングの流れ

⑴ファクタリング会社に申し込み

⑵売掛先に債権譲渡通知をし、譲渡承諾を得る

⑶ファクタリング契約

⑷ファクタリング会社から買取代金が支払われる

⑸後日、売掛先がファクタリング会社に売掛金を支払い

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの大きな違いは、

「売掛先に債権譲渡通知を行う」

という点です。

2社間ファクタリングでは売掛先に債権譲渡通知をする必要はありませんが、3社間ファクタリングでは通知を行い、なおかつ債権譲渡承諾を得なければいけません。

詳しくは後述しますが、売掛先に債権譲渡通知をするということはファクタリングを利用する企業にとってリスクを孕みます。

そのため現在のファクタリング利用者のほとんどは、3社間よりも2社間ファクタリングの利用が大半です。

またファクタリング会社への支払い方法も、2社間と3社間ファクタリングでは異なります。

2社間ファクタリングでは利用者がファクタリング会社に支払いをしなければいけませんが、3社間ファクタリングでは売掛先がファクタリング会社に支払いをします。

3社間ファクタリングの仕組みや2社間取引との違いについて理解したところで、3社間ファクタリングのメリットや利点について詳しく見ていきましょう。

3社間ファクタリングのメリット・利点とは?

右向きの矢印

3社間ファクタリングのメリットや利点としては、以下の点が挙げられます。

3社間ファクタリングのメリット

◉手数料が2社間ファクタリングよりも安い
◉債権譲渡登記が不要
◉売掛金の回収リスクが低く、審査が緩い
◉銀行系ファクタリング会社が利用できる
◉個人事業主でも利用可能

順番に詳しく解説して参ります。

①手数料が2社間ファクタリングよりも安い

3社間ファクタリングでは売掛先に債権譲渡承諾を得て、ファクタリング契約を行います。

また売掛金の支払いは、売掛先がファクタリング会社に直接支払いをします。

そのためファクタリング会社からすると、3社間取引は売掛金が未回収になるリスクが低くなります。

ファクタリング手数料は売掛金の回収リスクに比例するので、3社間ファクタリングは2社間に比べて手数料は安くなるのです。

②債権譲渡登記が不要

繰り返しですが、3社間ファクタリングでは売掛先から債権譲渡承諾を得て、債権譲渡を行います。

そのためファクタリングを利用する企業が売掛債権の二重譲渡などを行うリスクがありません。

したがって売掛債権の二重譲渡への第三者対抗要件を取得するために行う債権譲渡登記は、3社間ファクタリングでは不要です。

2社間ファクタリングで債権譲渡登記にかかる費用は利用企業が支払いをしますが、3社間取引では登記費用がかかりません。

この点も3社間ファクタリングの手数料が安い理由の1つとして挙げられます。

③売掛金の回収リスクが低く、審査が緩い

ファクタリングの審査は、売掛金の回収リスクが重点的にチェックされます。

●売掛先の経営は堅調か?
●売掛金の支払い実績は良好か(支払い滞納などを起こしたことはないか)?
●利用者は売掛金の使い込みをしないか?

2社間ファクタリングでは上記の事柄をファクタリング会社は懸念し、審査をします。

一方で3社間ファクタリングでは、売掛先から直接、ファクタリング会社に支払いが行われるため、売掛金の回収リスクは低くなります。

そのため回収リスクを測る審査が緩くなり、2社間ファクタリングの審査落ちになった場合でも3社間ファクタリングならば契約可能となることも考えられます。

④銀行系ファクタリング会社が利用できる

売掛金の回収リスクが高いため、みずほファクターや三菱UFJファクターといった銀行系ファクタリング会社は2社間ファクタリングを取り扱っていません。

一方で売掛金の回収リスクが低い3社間ファクタリングならば、銀行系ファクタリング会社を利用することができます。

銀行系ファクタリング会社は信頼性が高く、手数料も民間企業より安くファクタリングをすることが可能です。

⑤個人事業主でも利用可能

個人事業主の方は法人に比べて信頼性が低く、また債権譲渡登記を行うことができません。

ファクタリング会社からすると、売掛金の回収リスクが高いため、個人事業主の2社間ファクタリングを受け付けていないファクタリング会社も存在します。

一方で3社間ファクタリングならば、売掛金の回収リスクが低いため、個人事業主の方でも利用することが可能です。

3社間ファクタリングのデメリット・注意点

闇の中の電球

続いて3社間ファクタリングのデメリットやご利用する上で知っておかなければならないデメリットを解説して参ります。

3社間ファクタリングのデメリット・注意点

◉売掛先に拒否される可能性がある
◉売掛先から信用を失うことがある
◉資金調達までに時間がかかる

それでは順番に解説していきましょう。

①売掛先に拒否される可能性がある

3社間ファクタリングでは、売掛先から債権譲渡承諾を得る必要があります。

しかしファクタリングという資金調達法の認知度がまだまだ低いことから、債権譲渡承諾を拒否する企業も少なくありません。

ファクタリングの審査に通っても、売掛先如何では3社間ファクタリングを利用することはできませんのでご注意ください。

②売掛先から信用を失うことがある

前述の通り、ファクタリングの認知度は低く、ファクタリングを装ったヤミ金業者が逮捕された事件もあり、ファクタリング=違法な資金調達法と考えている事業者の方も少なくありません。

またファクタリングは銀行融資を受けられない企業が利用する資金調達法です。

そのためファクタリングの利用を申し出ると、

「ファクタリングなんて怪しい資金調達をしようとしているのか」

「ヤミ金の契約に巻き込まれるのでは…?」

「ファクタリングを利用せざるを得ないほど、資金繰りに追われているのだな」

などと勘繰られ、売掛先からの信用を失ってしまう可能性があります。

特に業界内の信用が重要な業種では、取引停止などにも繋がりかねません。

そのため3社間ファクタリングを利用する際には、長年の取引関係にあり信頼がある取引先の売掛金を譲渡するようにしてください。

③資金調達までに時間がかかる

3社間ファクタリングでは、取引先から債権譲渡承諾を得てからファクタリング契約を行います。

仮に上記のような理由から、債権譲渡承諾を得るのに難儀してしまうと契約までに時間がかかってしまいます。

3社間ファクタリングは資金調達までに時間がかかり、当然ながら即日で資金調達をすることは不可能です。

まとめ

机の上のカップ

3社間ファクタリングとは、ファクタリング会社と利用者、そして売掛先を交えて債権譲渡契約を行うファクタリングの取引形式のことです。

ファクタリング会社への支払いは取引先が直接、支払いをします。

そのため3社間ファクタリングは売掛金が回収リスクになる可能性が低いという特徴があります。

したがって、

◉手数料が2社間ファクタリングよりも安い
◉債権譲渡登記が不要
◉売掛金の回収リスクが低く、審査が緩い
◉銀行系ファクタリング会社が利用できる
◉個人事業主でも利用可能

といったメリットが3社間ファクタリングにはあります。

一方で、3社間ファクタリングは取引先から債権譲渡承諾を得なければならず、

◉売掛先に拒否される可能性がある
◉売掛先から信用を失うことがある
◉資金調達までに時間がかかる

といったデメリットがあることにはご注意ください。