ファクタリングで調達できる金額に大きくかかわる掛目について

2019-08-06

ファクタリングで調達できる金額に大きくかかわる掛目について

ファクタリングに関する知識として、「掛目(かけめ)」と呼ばれる重要な担保比率についての知識が必要不可欠となってきます。

ファクタリングを利用する際には、どうしてももらえる資金の額に直結することからファクタリング手数料や諸費用にばかり目が行きがちではありますが、この掛目についての理解がなければ思わぬ失敗をしてしまうかもしれません。今回は、そんな盲点になりがちな掛目について徹底的に解説していきたいと思います。

掛目とは一体どういうものなのか?

掛目とは、正式には担保掛目と呼ばれます。

金融機関は、融資を行う際に必ず担保となるものを要求します。これは貸し倒れを防ぐために必要なものなので、必ず用意しておかなければなりません。

しかし、流動性の高い担保だった場合、年月が減るにつれて担保の価値が当初想定していた価値よりも低くなってしまう可能性があります。

そのため、金融機関は確保した担保の価値に一定の割合をかけて融資額を決定します。つまり、担保の評価額から一定の割合を差し引いた額が貸し出しの上限となるのです。

通常、どんなローンを組んだ場合にでも、担保に掛目がつけられないと言う事はほとんどありません。これはファクタリングに関しても同様だと言えるでしょう。

一般的なローンでの掛目の存在とは?

ただし、掛目の割合は担保によっても変わってきます。判断基準となるのは、担保を売却したときに当初想定していた通りの担保価値に収まり、そのまま売却しても十分に担保としての役割を果たすことができるかどうかというのが大きな材料となります。

一般的なローンで担保に対してかけられる掛目は、以下の通りとなっています。

預貯金→100%
国債→95%
有価証券→90%
債権担保→80%
不動産担保→70%
動産担保→70%

例を挙げるとしたら、不動産担保が1番わかりやすいのではないでしょうか。例えば、ローンの担保として1億円の不動産を提供するとします。

しかし、不動産の価値と言うものはあくまでも時価であり、今現在1億円の価値があったとしても、5年後、10年後にそのままの価値が保たれていると言う保証はありません。

地震や津波などの自然災害によって意図せず価値が下がることもあれば、突然、なんらかの汚染に巻き込まれてしまうケースだってあるからです。

ですので、掛目を70%と設定して、1億円の価値がある不動産であれば7000万円を貸し出しの上限と設定するのが通例となっています。

売上債権と掛目の関係性について

では、売上債権の掛目はどうなっているのでしょうか?ざっくりとした目安で言うと、70%~100%程度とかなり広いレンジで掛目が設定されています。

この理由は、他のローンの掛目とは異なって売掛先の信用力によって担保の価値が全く異なってくるからです。

売掛先が大企業であった場合は、たとえ掛け目を100%にしてもよほどのことがない限り資金の回収に困る事はないでしょう。しかし、売掛先が信用力の乏しい企業であった場合は70%ほどに設定するなど、ファクタリング企業側も保険をかけておくのです。

ここで一度、実際の例を出して計算を行ってみましょう。前提条件として、売上債権が500万円。ファクタリング手数料が5%。掛目が70%で2社間ファクタリングを行ったとします。

買取可能金額→500万円の70%=350万円
買い取ることができない金額(買取対象外留保額)→150万円

上記の様に、ファクタリング手数料は買取可能金額にかけられるので、350万円の5%で17万5000円。
手数料を差し引いて、332万5000円となります。

さいごに、買取対象外留保額である150万円を足せば、受け取ることができる金額は482万5000円であることがわかります。

掛目を設定していないファクタリング企業も存在する

ただし、ファクタリングはあくまでも売上債権の譲渡であって融資ではありません。融資ではないという事は、担保を取る必要がないということです。つまり、掛目を設定する必要も本来はないはずです。

ここがファクタリングが融資と区別することが難しい原因の1つではあるのですが、たとえ売上債権の譲渡であったとしても、一時的に資金を建て替えるという状態が生み出されます。短期間であってもお金を立て替えていなければならないために、ファクタリング企業も掛目を設定して安全策をとっているのです。

しかし、なかには本来の性質通り掛け目を採用していないファクタリング企業も存在します。そうした企業の方針は、ファクタリング企業によって様々ですので、事前に確認しておく必要があります。

ものすごく手数料が安いファクタリング企業だからと言って飛びついてみたら、掛目の設定が高く付けられていたために、実際にきちんと計算をしていたらもっと多く借りられるファクタリング企業が他にもたくさんあった…などと言う事態になりかねないので、掛目の存在は、決して忘れないようにしましょう。