ファクタリング会社の選び方とは?

ファクタリング会社の選び方とは?

経営者の悩みの種である資金繰り。いざという時に頼りになるのがファクタリング(factoring)です。日本でも、米国ほどポピュラーな手段ではないものの、バブル崩壊以降から着実に市民権を得てきています。

今回は、貴社が実際にファクタリングのサービスを受けようとしたときに「どのファクタリング会社を選ぶべきか」といったことについて、利用シーンごとに考察していきたいと思います。

ファクタリングとは一体なにか?

日本ファクタリング業協会によれば、「ファクタリングとは、売掛債権買取業務のことを言います。決済期日前に売掛債権を第三者に譲渡するなどの方法を用いて資金を調達することを指します。企業の売掛債権を総合的に管理するサービスです。」とあります。

つまり、売掛金などの売上債権を期日前に売って、早めに資金を調達してしまいたいというニーズに応える金融サービスということです。

ファクタリングの歴史は古く、本格的な運用が開始されたのは19世紀の米国であったとされています。当時の米国は高度経済成長期の真っただ中で、どうにかして月末の支払いまでに資金を調達したいというニーズもさることながら、疑似的にCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の向上を図ることで、経営をより効率的に行いたいといったオフェンシブな意味合いもあったようです。

CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)とは、企業における仕入れから売掛金回収までの期間を示し、棚卸資産回転期間+売上債権回転期間で表されます。CCCが小さいほど、資金効率が良いと評価されます。日本にファクタリングが登場したのは、1970年代初頭ですが、当時の利用は限定的でした。バブル崩壊時に手形取引が減少したことが契機となり、以降、ファクタリングはメジャーになりつつあります。

なぜファクタリングをするの?

企業がファクタリングを主な理由は「売上債権の早期回収」です。企業間の取引では、その多くが売掛金により行われています。そのため、売上は好調なのに現金が手元に無い、といった事態に陥る可能性があるのです。そのため、企業はファクタリング会社に売上債権を売却し、即時に手元現金を増大するといった行動を起こすことになります。

 また、詳しくは延べませんが、ファクタリングはバランスシートのオフバランス化を図ることができるので、ROAや自己資本比率の経営指標の向上につながります。つまり、企業の信用力を上げることができるので、銀行等から融資を受ける際に有利に条件交渉が進められる可能性が増大します。

ファクタリングの種類

ファクタリングには主に2つの契約形態があります。

まず、売上債権の債権者とファクタリング会社の間で取り交わされる「2社間ファクタリング」です。2社間ファクタリングは、債務者への通知無しに資金を調達することができるので取引先企業から「あの会社、資金繰りが苦しいそうだが、大丈夫だろうか・・・」といった疑念を与えないで済みますので、信用を保つことができるのが特徴です。

また、当事者が2者に限られるので、スピーディーな資金調達(最短で即日から数日)が可能となります。一方でファクタリング会社からすれば、債務者への通知を行わないため、直接債権回収することができません。その分リスクが高い契約となるため、債権者は比較的高額な手数料(2~20%)を支払わなければならないといったデメリットがあります。

次に、債権者・ファクタリング会社だけでなく債務者を含めた3社間で取り交わされるのが「3社間ファクタリング」です。債務者が当事者となるため、ファクタリング会社にとってはリスクが低い契約となり、手数料も1~5%程度と、比較的低廉に抑えられています。

また、債権回収をファクタリング会社に依頼できるので、その分手間も省けます。しかしながら、入金までに1~2週間かかることや、上記に記載したような取引先企業からの信用低下リスクがある、そもそも債務者が同意しなければファクタリング契約が成立しないといった注意点があります。

ファクタリング会社の選び方

では、実際にファクタリングを行おうとした場合、どのようにファクタリング会社を選べばよいでしょうか?
まず初めに、貴社の財政状況を明確に把握することが必要です。「支払い期限が迫っているので明日にでも資金を調達したい」「資金調達はしたいけど、取引先企業に知られたくない」「そんなに急ぐわけではないけど、手数料は安いほうがいい」。貴社のニーズがどこにあるのかによって契約先選びも変わってくるのです。

貴社のニーズが明確になったところで、ファクタリング会社を選びましょう。ファクタリング会社には大きく分けて以下の4つがあります。

・メガバンク系
・都市銀行系
・信用金庫系
・ノンバンク・民間企業

メガバンク系のファクタリング会社は、比較的審査も厳しいといった特徴があります。また、手数料が高額となる2社間ファクタリングは、貸金業法との兼ね合いから販売することができません。つまり、3社間ファクタリングでの契約となるため、入金までの期間が長くなってしまうという特徴があります。

一方、手数料が最も低く設定されているのもメガバンク系で、1~2週間かかってもいいから安く資金調達したいといった場合、メガバンク系は有効であると言うことができるでしょう。都市銀行系や信用金庫系のファクタリング会社も、メガバンク系ほどでは無いにせよ同様の傾向があります。

貸金業法では、ファクタリングは明記されていないため、法定利率を超えた手数料を設定することができます。特に、2社間ファクタリングは手数料が高額となり、法定利率を超えた設定をする場合も多くあります。

ただし、将来的にファクタリングが貸金業法の範囲に含まれる可能性もあります。銀行は、本業である貸金業に影響を与えないよう、2社間ファクタリングを避けているのです。 ノンバンク・民間のファクタリング会社は、比較的審査も緩く、2社間ファクタリングも行っています。手数料は高くなりますが、取引先に知られずに、即時に資金が必要な場合はノンバンク・民間のファクタリング会社は非常に有効です。

まとめ

メガバンク系は、「審査が厳しい」「債務者の同意を得る必要がある」「手数料が安い」といった特徴がある一方、ノンバンク・民間のファクタリング会社は「審査が比較的緩い」「債務者の同意を必ずしも必要としない」「手数料が割高」です。

貴社の財務状況を適切に把握して、ニーズに合った契約先を見つけましょう。