「2社間ファクタリング」は便利だがメリットばかりでもない.デメリットも理解してファクタリングを上手に利用しよう!

2019-09-20

「2社間ファクタリング」は便利だがメリットばかりでもない.デメリットも理解してファクタリングを上手に利用しよう!

ファクタリングを利用する際に気を付けなければならないこととは一体何でしょうか?

ファクタリングと聞いて「知らない企業ばかりで怪しい」「騙されるのではないか」などというマイナスのイメージを持たれている方は少なくないと思います。

日本ではまだまだ認知度の低いファクタリング。お金のやりとりを行うことからその利用に対して及び腰になっている方も多いのではないでしょうか。ファクタリングは皆さんが思い描いているほど危険なものではありません。

ですが、ファクタリングにかかわらず物事にはメリットとデメリットが存在します。

デメリットをしっかりと理解することではじめてまともにファクタリングを利用することができるので、この記事ではそういったデメリットについて数点解説していきたいと思います。

ファクタリングが日本であまり浸透できていない理由とは?

欧米では、ファクタリングはポピュラーな資金調達手段として普及しています。資金調達や売掛金回収のアウトソーシング、キャッシュフロー改善のひとつの策として、重要な役割を果たしているのです。

しかしはっきり言って、日本ではまだまだファクタリングの認知度は低いといわざるを得ません。認知度が低いゆえにあらぬ誤解を招き、その誤解がさらにファクタリングの普及を阻害するという悪循環に陥っているとさえいえます。

日本でファクタリングがなかなか普及しなかった背景としては、手形による支払いが先に一般的になったことで手形割引がメインになったということ、そして、売掛先への同意が必要な従来のファクタリングスキームである「3社間ファクタリング」が、日本の商習慣において受け入れられにくかったということが挙げられます。特に後者の問題が非常に根深い。

ファクタリングを持ちかけられた売掛先(クライアント)が、「資金繰りが危ない倒産寸前の会社だ」と勘違いして取引の撤退や業務の縮小などを考えてしまったことで、本来、ファクタリングをを使用したくて仕方がないはずの中小企業や零細企業が利用にしり込みしてしまったということがありました。

「2社間ファクタリング」の取引スキームを利用する際は大手企業が参入していない点に注意しましょう

しかし、近年生まれた「2社間ファクタリング」の存在によって、そのような状況は変わりつつあります。「2社間ファクタリング」では売掛先にファクタリングの同意を求める必要がなく、ファクタリングを利用していることをどこにも知られることなく堂々と使うことができるようになったのです。

この「2社間ファクタリング」の登場は、中小企業や零細企業にとって資金繰りの希望の星となりました。

ちなみに、「2社間ファクタリング」が生まれたきっかけとなったのは、平成17年10月3日に「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律」が施行されたことに起因します。

この施策によって売掛債権の登記を行うことが必須となり、第三者に対する対抗要件を備えることが可能となりました。つまり、債券にも不動産や法人と同じような法的な証明ができるようになったのです。

法的な証明ができるのであれば、売掛先を介さずとも自由に売上債権のやりとりを行うことができます。これによって「2社間ファクタリング」という、売掛先への通知がいらないファクタリングサービスが登場することとなりました。

大企業でファクタリングを行うことができない

しかし、そんな「2社間ファクタリング」にも注意すべき点が存在します。それは、大手企業、および大手企業子会社は「2社間ファクタリング」サービスを展開していないところが多いということです。

ファクタリングを提供している会社には、みずほファクター株式会社や三菱UFJファクター株式会社など大手金融機関が運営しているものも多数存在しています。

しかし、これら大手のファクタリング企業のほとんどは、従来の「3社間ファクタリング」のみの提供にとどまっています。

貸し倒れのリスク

その理由は大きく二つ。一つは「2社間ファクタリング」では貸し倒れのリスクが伴うということです。

「2社間ファクタリング」は売掛先から納入されたお金が一度納入企業の元へ振り込まれることとなります。本来、納入企業はそのお金を速やかにファクタリング企業へ振り込まなければならないのですが、その間に倒産してしまうというケースもないとは言い切れません。

また、さまざまな返済などに追い込まれた経営者がそのお金を他のことに使ってしまうという人為的な過失もゼロとは言い切れないというのが素直なところです。

そのため、基本的には「2社間ファクタリング」のファクタリング手数料相場は6%~40%と非常に高く設定されています。しかし、それでもリスクとリターンに見合っていないと判断するファクタリング企業も少なくなく、特に大きなリスクを背負う必要もない大手企業は「2社間ファクタリング」を利用していないことが多いのです。

将来貸金業法違反になるリスク

もう一つは、ファクタリングが将来貸金業法に引っかかる可能性があるということです。基本的に他人に融資を行う場合、貸金業法にのっとって利息制限が設けられています。

100万円以上の融資だと上限年率15%。現状ではファクタリングは融資ではないため、前述のようにファクタリング手数料を高く設定していますが、「ファクタリングは融資ではない」と明確に定義されているわけではありません。よって、いつファクタリングが貸金業法の法下にくだるかどうかは定かではなく、将来、この手数料設定が違法となる可能性があるのです。

万一、「ファクタリングが利息制限法に該当する」となった場合、貸金業の登録のはく奪などのリスクがあります。そのため、大手企業は「2社間ファクタリング」を提供していないのです。

結果的に、「2社間ファクタリング」を提供しているのは、知名度の低い中小企業規模のファクタリング企業ばかり。ファクタリングサービスで勧誘しておいて、違法な高金利で売掛債権担保融資を実行するファクタリング業者が登場して逮捕される事件もあり、どうしても不安が拭い去れないという気持ちも解ります。こうした事情もなかなかファクタリングが広まらない要因となってしまっているのです。

しかし、ファクタリングという制度自体は極めて有用です。なかでも「2社間ファクタリング」は中小企業や零細企業にとって重大な救済措置となりうるため、ファクタリング企業選びにだけは最新の注意を払って上手に利用することをお勧めします。