「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の違いを解説! メリット・デメリットを理解してトラブルが起こらないようにしよう

2019-08-15

「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の違いを解説! メリット・デメリットを理解してトラブルが起こらないようにしよう

ファクタリングは、「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」という二つの
取引スキームに分類されます。「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」との最大の違いは、「売掛先に売上債権を譲渡することを伝えるか伝えないか」ということです。

たったこれだけの差異ですが、企業間における繊細な商取引を行うためには非常に重要な要素となり、決して馬鹿にすることはできません。なかには、ファクタリングを用いたことによって重大なトラブルに発展してしまう場合もありますので、「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」についてしっかりと理解して上手に活用することが大切です。

ファクタリングの仕組みについて

まずは、ファクタリングの仕組みについて確認していきましょう。
日本の商取引では通常、信用取引が行われます。信用取引とは、一定の決められた期日にお金を支払ってくれることを前提として、商品やサービスの提供と代金の支払い日にタイムラグが発生する取引のことです。

信用取引の流れは以下のようになります。

①契約を結ぶ
②商品を納品する・サービスを提供する
③相手に請求書を発行する
④請求書に従って入金を行う

③と④の間にタイムラグが発生するのが信用取引の大きな特徴です。この間でファクタリング業者に売上債権を譲渡して先に資金を受け取ることをファクタリングといいます。

3社間ファクタリングとはどういうもの?

「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」という二つの取引スキームを正確に理解するために、まずは「3社間ファクタリング」の説明から行っていきます。

なぜなら、ファクタリングの基本は「3社間ファクタリング」だからです。

「3社間ファクタリング」は、文字通り3社「納入企業(=ファクタリングを利用する企業)」「売掛先(クライアント)」「ファクタリング企業」の3社でファクタリングを利用するサービスです。

「3社間ファクタリング」は以下のような流れを取ります。

①契約を結ぶ
②商品を納品する・サービスを提供する
③売掛先に請求書を発行する
④売掛債権をファクタリング企業に譲渡する
⑤ファクタリング企業は売掛債権の買取金額を納入企業に支払う
⑥売掛先は請求書に従って納入企業ではなくファクタリング企業へ入金する

重要なのは「⑥売掛先は請求書に従って納入企業ではなくファクタリング企業へ入金する」の部分です。

「3社間ファクタリング」では、納入企業は売掛先に対して「ファクタリングを利用するため、請求書の支払いはファクタリング企業にしてください」という同意を得る必要があります。

つまり、「3社間ファクタリング」では「売掛先に売上債権を譲渡することを伝える」必要があります。

日本の商慣習ではまだまだファクタリングというサービスが定着していないため、「売掛債権を譲渡する=資金繰りがうまくいっていない経営が傾いている」という認識を持たれていることが非常に多いです。

そのため、しっかりと理解を得なければその後の企業間の取引に支障が出る可能性があるというデメリットがあります。

しかし、逆にファクタリング企業にとっては同意を得ている分、確実に売上債権の回収ができるためできるためリスクがありません。よって、ファクタリング企業によっては「3社間ファクタリングを行うのであれば手数料を安くしますよ」というところも存在し、納入企業側のメリットは手数料を安く抑えることができるということになります。

2社間ファクタリングとはどういうもの?

前述した通り「売掛債権を譲渡する=資金繰りがうまくいっていない経営が傾いている」という認識が拭い去れなかったために、中小企業や零細企業のファクタリング利用がなかなか進みませんでした。

そこで生まれたのが、売掛先に売上債権を譲渡することを伝えなくてもよい「2社間ファクタリング」です。
「2社間ファクタリング」では、以下のような流れを取ります。

①契約を結ぶ
②商品を納品する・サービスを提供する
③売掛先に請求書を発行する
④売掛債権をファクタリング企業に譲渡する
⑤ファクタリング企業は売掛債権の買取金額を納入企業に支払う
⑥売掛先は請求書に従って納入企業に入金する
⑦納入企業は売掛先から入金された資金をファクタリング企業に支払う

「3社間ファクタリング」と異なる点は、売掛先からファクタリング企業に売上債権分の資金を入金するのではなく、納入企業がファクタリング企業に資金を支払うというところです。

よって、「2社間ファクタリング」を行うことで売掛先にファクタリングを利用したことがバレることがないというメリットがあります。

しかし、ファクタリング企業にとってこの「2社間ファクタリング」は大きなリスクを伴います。なぜなら、納入企業が別の支払いに入金されたお金を使いこんでしまうなど、「3社間ファクタリング」のときとは違って必ずお金が振り込まれるという保証がなくなってしまうからです。

そのため、ファクタリング企業は「3社間ファクタリング」よりも手数料を高く設定することでリスクヘッジを行っています。よって、「2社間ファクタリング」は「3社間ファクタリング」よりも手数料が高くなるというデメリットがあります。

まとめ

現状では、まだまだファクタリングというサービスは浸透していません。そのため、中小企業の方が母数の多いということも手伝って売掛先との今後の取引を考えた「2社間ファクタリング」を選択する企業が多いそうです。

もちろん、そういった背景があったとしても、「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」のメリット・デメリットをしっかりと把握してトラブルに発展してしまわないように上手に活用することが大切です。