2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いとは?メリット・デメリットを徹底比較

2019-08-15

「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の違いを解説! メリット・デメリットを理解してトラブルが起こらないようにしよう

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いを項目ごとに比較して解説して参ります。

またそれぞれのメリット・デメリットや利用ケースについても検証していきます。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリング、どちらを利用すべきか迷った際には参考にしてください。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いとは?

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの最大の違いは、

「売掛先に債権譲渡通知をするかどうか」

です。

2社間ファクタリングはファクタリング会社と利用企業の2社間で債権譲渡を行いますので、売掛先にファクタリングの事実を知られることはありません。

一方の3社間ファクタリングでは、売掛先に債権譲渡通知を行い、債権譲渡承諾を得てファクタリングを行います。

また2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは、ファクタリング会社への支払い方法も違いがあります。

2社間ファクタリングでは、売掛先から売掛金が入金された後、利用企業がファクタリング会社に支払いを行います。

一方の3社間ファクタリングでは、ファクタリング会社への支払いは売掛先が直接行います。

よってファクタリングを利用した企業は、ファクタリング会社へ支払いをする必要がありません。

それでは2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いを知るために、より詳しく項目ごとに両者を比較していきましょう。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングを徹底比較!

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングを、以下の7つの項目別に比較していきましょう。

◉ファクタリング手数料
◉ファクタリングのスピード
◉匿名性(売掛先や取引銀行にバレないか)
◉審査対象
◉債権譲渡登記の必要性
◉取扱企業
◉個人事業主の利用

それでは順番に解説して参ります。

①ファクタリング手数料を比較

2社間ファクタリング3社間ファクタリング
5%~25%3%~15%

ファクタリングの手数料は、「売掛金の回収リスク」によって上下します。

売掛金の回収リスクが低ければ手数料も低くなり、反対に売掛金の回収リスクが高ければ手数料も高くなります。

売掛先がファクタリング会社に支払いをする3社間ファクタリングは、売掛金の回収リスクは低いと判断されます。

一方の2社間ファクタリングでは、利用企業が売掛金から入金があった後に、ファクタリング会社に支払いをする必要があります。

そのため3社間ファクタリングよりも、2社間ファクタリングの方が売掛金の回収リスクは高いと言えます。

よって2社間ファクタリングの方が3社間ファクタリングよりも、手数料は高く設定されています。

②ファクタリングのスピードを比較

2社間ファクタリング3社間ファクタリング
最短即日3日~1週間程度

前述の通り、3社間ファクタリングでは売掛先に債権譲渡通知を行います。

売掛先にファクタリングとは何か、利用する目的などを説明した上で債権譲渡承諾を得なければいけません。

ですがファクタリングの認知度はまだまだ低く、債権譲渡についても難色を示す事業者の方は少なくありません。

そのため3社間ファクタリングの場合、資金調達までに時間がかかってしまうことが多々あります。

一方、2社間ファクタリングの場合は、売掛先に債権譲渡通知をする必要がありません。

したがって2社間ファクタリングは調達スピードが速く、最短即日で資金調達をすることも可能です。

③匿名性(売掛先や取引銀行にバレないか)を比較

2社間ファクタリング3社間ファクタリング
高い低い

3社間ファクタリングの場合、売掛先にファクタリングの事実を知られてしまうことは避けられません。

事業者によってはファクタリング=違法・ヤミ金と捉えていることもあり、必ずしも快く債権譲渡承諾をしてくれるとは限らないので注意が必要です。

また一般的にファクタリングは銀行融資が受けられず、資金繰りに窮した事業者が利用する資金調達法です。

そのためファクタリングの利用がバレると

取引先からは

「ファクタリングを利用するなんて、もうすぐ倒産するのではないか?取引を見直そう…」

と思われ、銀行からのスコアリングは低くなってしまいます。

今後の取引関係や将来的な銀行融資の利用などに影響を及ぼす恐れがある、という点は3社間ファクタリングを利用する上で理解しておかなければいけません。

一方で2社間ファクタリングならば、売掛先に債権譲渡通知をする必要がないため、ファクタリングの事実や資金繰りの悪化が知られる心配は不要です。

④審査対象を比較

2社間ファクタリング3社間ファクタリング
●売掛先の信用情報・業績
●利用企業の信用情報・業績
●事業者の誠実生
●売掛先の信用情報・業績

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは、審査対象も異なります。

売掛金の回収リスクが低い3社間ファクタリングでは、売掛先の信用情報や業績が主に審査されます。

一方で利用企業の使い込みや、差し押さえなどで売掛金の回収リスクが高い2社間ファクタリングの場合は、審査対象が3社間ファクタリングよりも多くなります。

「税金滞納などで、売掛金が差し押さえられないだろうか?」

「売掛債権の二重譲渡はしないか?」

といったことを審査するために、利用企業の信用情報や、人柄も重点的にチェックされるのです。

⑤債権譲渡登記の必要性を比較

2社間ファクタリング3社間ファクタリング
必要不要

2社間ファクタリングでは、売掛債権の二重譲渡の可能性があるため債権譲渡登記がほぼ必然です。

一方の3社間ファクタリングでは、売掛先が直接ファクタリング会社に支払いをするため、債権譲渡登記は必要ありません。

登記にかかる費用は基本的にはファクタリング利用企業が支払います。

したがって3社間ファクタリングでは債権譲渡登記代の支払いが不要です。

ただ近年では、要望があれば債権譲渡登記を行わずにファクタリング契約を行う業者も増えつつあります。

債権譲渡登記を避けたいという方は、そのようなファクタリング会社を利用するといいでしょう。

⑥取扱企業を比較

2社間ファクタリング3社間ファクタリング
●民間ファクタリング会社●民間ファクタリング会社
●銀行系ファクタリング会社

繰り返しになりますが、2社間ファクタリングは回収リスクが高いという特徴があります。

そのためみずほファクターや三菱UFJファクターといった銀行系ファクタリング会社は、2社間ファクタリングに対応していません。

3社間ファクタリングでは民間系と銀行系ファクタリング会社の両方から選ぶことができますが、2社間ファクタリングでは民間系ファクタリングのみとなります。

⑦個人事業主の利用を比較

2社間ファクタリング3社間ファクタリング
基本的に不可可能

個人事業主の方は、法人に比べると信頼性が低いため、売掛金の回収リスクが高いと判断されます。

また個人事業主の方ですと、債権譲渡登記を行うことができません。

そのためファクタリング会社は売掛債権の二重譲渡への第三者対抗要件を取得することが不可能となります。

以上2点の理由から、個人事業主の方の2社間ファクタリングの利用を拒否するファクタリング会社は少なくありません。

一方で売掛先から債権譲渡承諾を得る3社間ファクタリングならば、個人事業主の方の利用を受け付けているファクタリング会社が大半です。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリット・デメリット

最後にこれ前比較してきた項目を参考に、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのメリット・デメリットを比較していきましょう。

まずは2社間ファクタリングのメリットです。

2社間ファクタリングのメリット

◉調達スピードが速い
◉売掛先にバレない

続いて3社間ファクタリングのメリットを見てみましょう。

3社間ファクタリングのメリット

◉手数料が安い
◉利用企業の信用情報は審査で重視されない
◉債権譲渡登記が不要
◉銀行系ファクタリング会社も利用できる
◉個人事業主の方でも利用可能

一方でそれぞれのデメリットは以下の通りです。

2社間ファクタリングのデメリット

◉手数料が高い
◉利用企業の信用情報や事業者の信頼性も審査される
◉債権譲渡登記が必須
◉ファクタリング会社は民間系のみ
◉個人事業主の方は利用できないことが多い

3社間ファクタリングのデメリット

◉調達スピードが遅い
◉取引銀行や売掛先から信用を失う可能性がある

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの利用ケース

最後に2社間ファクタリングと3社間ファクタリング、それぞれの利用ケースをご紹介します。

一見すると3社間ファクタリングの方がメリットが多いと感じますが、実際のファクタリング契約においては2社間ファクタリングの利用が大半を占めています。

その理由は、「スピード」と「売掛先からの信用リスク」です。

それを踏まえた上で、それぞの利用ケースを見てみましょう。

2社間ファクタリングがオススメなケース

◉売掛先にファクタリングの事実(=資金繰りの悪化)を知られたくない
◉早急に資金が必要

3社間ファクタリングがオススメなケース

◉売掛先と信頼関係を築いている
◉ファクタリング手数料を低く抑えたい
◉信頼性が高い銀行系ファクタリング会社を利用したい
◉個人事業主である

まとめ

ファクタリングを利用する上で、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いは必ず知っておく必要があります。

まとめると、以下の通りです。

2社間ファクタリングとは

ファクタリング会社と利用企業の2社間で行うファクタリング契約のこと、売掛先にはファクタリングを知られない
(ファクタリング会社への支払いは利用企業が行う)

3社間ファクタリングとは

売掛先も交えて行うファクタリング契約のこと、債権譲渡承諾を得る必要があるが手数料は安い
(ファクタリング会社への支払いは売掛先が行う)

両者はそれぞれ特徴やメリット・デメリットがあり、一概にどちらが優れていると言うことはできません。

そのため2社間ファクタリングと3社間ファクタリングは経営状況やニーズに応じて、使い分けるようにしてください。