ハウスリースバックができない4つのケースとは?リースバックの条件を徹底解説!

ハウスリースバックができない4つのケース

ハウスリースバックは、売却することができる自宅さえ所有していれば誰でもまとまった現金を手にすることができると考えている人が多いのではないでしょうか?

確かにハウスリースバックは借入ではなく自宅の売却ですので、多重債務者でもブラックの人でも自宅さえ所有していれば資金を手にすることができる可能性のある方法です。

また、ハウスリースバックを利用すれば売却後も住み慣れた自宅に継続的に居住できます。

しかし、ハウスリースバックができないケースがあるので注意する必要があります。

自宅の条件如何によっては、ハウスリースバックができないことがあります。

どのような条件でハウスリースバックができないのか、ハウスリースバックができるのかどのような条件が必要なのか、詳しく解説していきます。

ハウスリースバックができない4つのケース

4つのポイントを挙げるサイン

ハウスリースバックができないケースとしてあげられるのが以下の4つです。

以下のいずれかに該当してしまった場合には、ハウスリースバックができない可能性が高くなるので注意しましょう。

  1. 買取価格が希望額に届かない
  2. 家賃の継続的な支払いが見込めない
  3. 任意売却の場合、債権者の承諾を得られない
  4. 名義人の同意が得られない

それぞれのケースについて詳しく解説していきます。

①買取価格が希望額に届かない

買取額が希望額に届かない場合には、売主が買取価格に納得できずリースバックができないことになります。

リースバックの買取価格は市場流通価格の60%〜80%程度です。

例えば「2,000万円では売れるだろう」と考えていた自宅が、その6割の1,200万円程度の見積もりしか出なければ「想定していた価格よりも低い」ということになり、この価格に売主が納得できればハウスリースバックが成立しません。

ハウスリースバックの売価は市場価格よりも安くなるので、あらかじめ売価は市場価格よりも安くなるということを想定して資金計画を立てるようにしましょう。

②家賃の継続的な支払いが見込めない

不動産会社から「家賃の継続的な支払いが見込めない」と判断されてしまった場合にはハウスリースバックを不動産会社の方から断られてしまい、ハウスリースバックができないことがあります。

ハウスリースバックは自宅売却後に不動産会社から自宅を賃貸借して居住を継続する方法です。

収入状況などから「家賃の継続的な支払いが難しい」と判断された場合には、ハウスリースバックをすることができません。

ハウスリースバックは売却することができる自宅があれば誰でもできるわけではなく、売却後に家賃を払うことができるだけの安定した所得が必要になります。

③任意売却の場合、債権者の承諾を得られない

任意売却をする場合に、債権者の承認を得ることができないとハウスリースバックをすることができません。

任意売却とは売却後も住宅ローンが残ってしまう不動産を金融機関の承諾を得た上で売却する方法です。

例えば、住宅ローン残高が1,200万円、不動産の売却額が1,000万円という場合、売却価格の1,000万円を金融機関へ返済しても住宅ローン残高は200万円残ってしまいます。

この際に200万円の債務放棄に金融機関が同意してくれない限りはハウスリースバックをすることはできません。

ハウスリースバックを利用して任意売却をする場合には、債権者である金融機関の同意が必要になるということを理解しておきましょう。

なお、売却価格が住宅ローンの残債を上回っている場合には全く問題なくハウスリースバックできます。

④名義人の同意が得られない

ハウスリースバックは不動産の売却を行うことですので、ハウスリースバックを行うためには、不動産の所有者の同意が必要になります。

名義人の全員の同意がなければ売買契約ができませんし、所有権移転登記も不可能です。

不動産の名義人が複数に分かれており、居住していない兄弟なども名義人となっている場合には、名義人全員の同意がなければハウスリースバックを行うことができません。

居住者だけの名義であればハウスリースバックは容易ですが、名義人に兄弟などが存在する場合には同意を得ることができずにハウスリースバックできないことがあります。

こんなケースでもハウスリースバックができないことも!?

とめる女性

上記に該当しなくても以下のケースでは大手の不動産会社は買取に応じてくれない可能性が高くなります。

  1. 銀行などの債権者から差し押さえが入っている
  2. 事件や自殺があった物件

①銀行などの債権者から差し押さえが入っている

銀行などの債権者から差し押さえが入っている場合には、大手不動産会社はハウスリースバックに応じてくれないことがあります。

差し押さえがあっても、ハウスリースバックによって売却したお金で債権者へ債務を返済すれば差し押さえは解除されますが、大手は債権者とのトラブルを忌避して、差し押さえや仮処分などが登記されている不動産の買取をしない傾向があります。

住宅ローンや税金などを長期間滞納していると、自宅が差し押さえられてしまいます。

そうなってからではハウスリースバックを利用する手段が著しく狭まってしまうので、ハウスリースバックは早めに利用するようにしましょう。

②事件や自殺があった物件

事件や自殺があった、いわゆる事故物件も大手は買取を忌避する傾向があります。

ハウスリースバックは、売主が売却後も未来永劫借り続けるとは限りませんし、買い戻すことができる売主ばかりではありません。

つまり、将来的には第3者へ賃貸借するか転売する可能性があります。

その時に事故物件であれば価値が著しく下がってしまいますし、買い手や借り手がつかない可能性の方が高いと言えるでしょう。

このような理由から大手で事故物件をハウスリースバックを利用するのは非常に困難ですし、買い取ってももらうとしても売却価格は著しく低くなってしまいます。

ハウスリースバック利用の条件とは?

ハウスリースバックの審査通過時の様子

ハウスリースバックを利用するのであれば、最低限、以下の2点だけは押さえておかなければ審査に通過することはできません。

  1. 名義人全ての同意がある
  2. 売却価格が住宅ローンの残債を上回る

ハウスリースバックを利用するための2つの最低条件について詳しく解説していきます。

①名義人全ての同意がある

ハウスリースバックは自宅を不動産会社へ売却するので、名義人全ての同意がなければ利用することは不可能です。

例えば、遠方に名義人が存在する場合にも、自分で名義人へ連絡を入れて名義人の署名・捺印と印鑑証明書を取得しなければなりません。

居住者以外の名義人にとっては、自分の財産を売却して自分以外の人の借金返済などに充てるということですので同意を得ることは簡単ではありません。

しかし自宅の名義人が複数いる場合には、全員の同意と署名捺印と印鑑証明書の取得が絶対に必要な条件になります。

ハウスリースバックの利用を検討するときには「全員の同意を得ることができるか」ということも考慮するようにしてください。

②売却価格が住宅ローンの残債を上回る

そして、不動産の売却価格が住宅ローンの残高を上回っていないと基本的にはハウスリースバックは不可能です。

例えば売却価格1,000万円で住宅ローンの残債が1,000万円以下であればハウスリースバックによってローンを完済することができるのでハウスリースバックは可能です。

しかし、売却価格1,000万円で住宅ローンの残債が1,000万円超の場合には住宅ローンを完済することができないので、自宅に設定されている住宅ローンの抵当権が解除できません。

抵当権が解除できない不動産は売買できないので、売却価格が住宅ローンの残債を下回っている場合には原則的にハウスリースバックは不可能です。

任意売却には簡単は応じてもらえない

なお、売却価格が住宅ローンの残債を下回っている場合でも、特別に金融機関が任意売却による一部債務放棄に同意をしてくれればハウスリースバックは可能です。

例えば住宅売却価格1,000万円、住宅ローン残高1,100万円の場合で100万円の債務放棄に銀行が同意すれば抵当権が外れるので自宅を売却することができます。

しかし、金融機関も簡単に高額の債権を放棄するはずはなく、基本的にはハウスリースバックの売却価格で住宅ローンを完済するというのが原則です。

原則的には売却価格が住宅ローンの残債を上回っていることがハウスリースバックの条件だと理解しておきましょう。

リースバックできないと断られた時の対処法!!

ハウスリースバックを断られて考える様子

リースバックできないと断られてしまった時には以下の3つの方法で資金調達の方法を検討すべきです。

  1. 断られた理由を探る
  2. 他の業者へ相談する
  3. リバースモーゲージを検討する

リースバックを断られてしまった場合の3つの対処法について詳しく解説していきます。

①断られた理由を探る

まずは「なぜリースバックが断られたのか」という理由を明確にしましょう。

家賃が払えないと判断されたのか、自宅の価値がないと判断されたのかなどによって対処法は異なります。

ハウスリースバックが断られることには必ず理由があるので、まずはハウスリースバックが断られてしまった理由について自己分析をするようにしてください。

②他の業者へ相談する

1つの不動産会社にハウスリースバックを断られたからと言っても全く気にする必要はありません。

自宅の価値をどう見積もるのか、家賃の設定をどうするのかということは不動産会社によって大きく異なります。

そのため、1つの不動産会社に断れられてしまったとしても粘り強く他の不動産会社へも当たってみましょう。

不動産会社によっては、自宅に思わぬ価値を見出してくれたり、低い利回りを設定し家賃が低くなることもあります。

断られた時だけでなく、複数の不動産会社へ見積もりを依頼するのはハウスリースバックの基本中の基本です。

複数社から見積もりをとり、自分にとって最も有利な条件でハウスリースバックを利用することができる業者を選定しましょう。

③リバースモーゲージを検討する

ハウスリースバックの他にも自宅を利用して資金調達することができる方法としてリバースモーゲージというローンがあります。

リバースモーゲージとは、自宅を担保に老後の生活資金を借りる高齢者専用のローンです。

返済は自宅の持ち主が死亡後に自宅を売却することによって行うので、自宅の持ち主は生きている間自宅に住み続けることができ、さらに返済も発生しません。

リバースモーゲージは老後資金の融資専用のローンですので、高齢者しか借りることができませんが、「生存中は自宅に居住し続けることができる」「生存中の返済がない」という2つの特徴があるので、高齢者にとってはハウスリースバックよりもメリットがあります。

「高齢だから家賃の継続的な支払いが難しい」という理由でハウスリースバックができない方でも返済がないリバースモーゲージなら審査に通過できる可能性があります。

ハウスリースバックができない高齢の方はリバースモーゲージの利用も検討するとよいでしょう。

まとめ

ハウスリースバックができない主な理由として以下の4つをあげることができます。

  1. 買取価格が希望額に届かない
  2. 家賃の継続的な支払いが見込めない
  3. 任意売却の場合、債権者の承諾を得られない
  4. 名義人の同意が得られない

この他にも差し押さえが行われている物件や事故物件はハウスリースバックができない可能性があります。

ただし、実際にハウスリースバックに応じるかどうかは不動産会社の方向性1つです。

不動産会社の審査基準は一律ではありませんので、ハウスリースバックを希望する場合には複数の不動産会社へ申し込みをしてみるとよいでしょう。

ただし、不動産の名義人の同意だけは自分の責任で得られるようにしておきましょう。