不動産担保ローンの審査基準とは?評価基準から詳しく解説していきます。

2020-08-17

不動産担保ローンの評価基準

個人が高額の借入をする方法として、不動産担保ローンという借入方法があります。

不動産担保ローンとは、その名の通り不動産を担保として融資を受ける方法で、評価額が高い不動産を所有していれば、一般個人でも高額な借入ができますし、本人の信用がなくても融資を受けることが可能です。

しかし、「高額の借入審査は厳しいのでは?」などと審査に不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?

不動産担保ローンはどんな基準で審査を行い、不動産の評価額はどのように決定するのでしょうか?

不動産担保ローンの審査基準を徹底解説していきます。

不動産担保ローンは不動産を所有しているのであれば、資金調達の確実性が高い資金調達方法です。

事前に審査基準を理解して、確実に審査に通過することができるようになりましょう

不動産担保ローンの審査でチェックされることとは?

お金の家

不動産担保ローンについて「不動産さえ持っていればお金を借りることができる」と安易に考えている人も多いようですが、実はそうではありません。

不動産担保ローンは不動産の価格だけでなく、本人の個人信用情報までしっかりとチェックを行い、主に審査で確認されることは以下の3つのポイントです。

  1. 不動産担保評価額
  2. 個人の信用
  3. 不動産の流動性

不動産担保ローンの審査では不動産の評価額だけでなく本人のについても厳格に審査を行います。

まずは、不動産担保ローン審査の3つの重要視点について解説していきます。

1,不動産担保評価額

不動産担保評価額は不動産担保ローンで最も重要な点です。

不動産担保ローンは不動産担保評価額の一定範囲内で融資を行うので、評価額に基づいて融資の可否や融資可能額が判別されます。

もしも返済ができない場合には、担保となった不動産を処分して回収に充てるので評価額を超える貸付をしてしまったら万が一の場合は回収することができないためです。

価値のある不動産かどうかという点が審査では第一義的にチェックされ、価値のない不動産しか保有していない人は、どんなに所得が高くても利用することはできません。

不動産担保ローンは、不動産担保評価額が最も重要なポイントです。

2,申込者個人の信用

不動産担保ローンは申込者個人の信用も重要です。

いくら有力な不動産を持っているからと言っても不動産の信用だけで必ずしも融資を受けることができるというわけではありません。

お金を貸す側も、担保となる不動産を差し押さえたい訳ではなく、現金で返済されたいと考えているので、申込者個人に信用がなければ融資を受けることは困難です。

個人の収入や信用情報などから「毎月返済していくことができる人かどうか」という点について審査を行い、ここで「返済に問題ない」と判断された場合のみ、審査に通過することができます。

不動産担保ローンは個人に一定以上の信用がなければ借りることはできません。

3,担保となる不動産の流動性

担保となる不動産の流動性も非常に重要です。

どんなに田舎の不動産であっても、固定資産税は発生するので数字上の評価額はあります。

しかし、実際に地方の不動産を売却することができるかどうかという点は非常に不透明です。

そのため、評価額だけではなく、その不動産の流動性なども重要な審査ポイントになります。

「競売に出した時に実際に買い手がつく立地にあるかどうか」という点についてしっかりと審査され、買い手もつかないような地方の不動産では不動産担保ローンを利用することができない場合もあります。

評価額だけでなく流動性も重要になるという点をしっかりと理解しておきましょう。

不動産担保の評価基準について

不動産のランク

不動産担保ローンでは、不動産担保評価額が融資の可否や融資可能額を大きく左右します。

不動産担保ローンで返済が不可能になった時には、担保になっている不動産を競売にかけて回収することが前提になっているため、不動産価値以上に貸付を行なってしまったら回収することが困難になってしまうためです。

審査で最も重要になると言っても過言ではない不動産担保評価額はどのように決定するのでしょうか?

不動産担保評価額の詳しい算定方法を詳しく見ていきましょう。

路線価や基準地価から評価額を算定

土地の評価額は当該不動産の路線価や基準地価から算定します。

路線価とは、市街地的形態を形成する地域の路線に面する宅地についての1m²当たりの評価額です。

路線価は課税価格を計算する基準となる価格で相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価があります。

一般的には固定資産税評価額が使われます。

また基準地価とは各都道府県の調査を基にして9月下旬に公表される地価指標で、毎年公表されるためタイムリーな地価を知ることができます。

担保評価の際には路線価と基準地価のうち、より担保不動産の立地や場所に近いものを使用して、担保評価を行うのが一般的です。

立地や流動性を評価額に加味する

基準地価や路線価を基準にざっくりとした地価を算定し、そこに立地や流動性などを加味して「実際にはどのような価値があるのか」ということを算定します。

今は、不動産市況が不況の状態が続いているため路線価や基準地価などから評価額だけを求めたとしても、実際には理論上の評価額のようには売却することができないことがあります。

そこで、実際にはどの程度で売却することができるのか、という生な価格へ調整する作業を行います。

基準地価が公表された時よりもその地域の不動産市況が上昇していれば評価は上がりますし、「実際にはそのような値段で売却できない」というような不動産であれば路線価や基準地価の単価よりも低くなります。

担保になる不動産の所有者は誰か

担保になる不動産の所有者が誰かということも審査では確認されます。

ほとんどのローンでは三親等以内の親族が所有する不動産しか、担保として認められていませんので他人の不動産であれば受け付けてもらうことはできませんし、三親等以内の親族であったとしてもできる限り本人が所有する不動産であった方がもしもの場合にリースバックや任意売却などの他の資金調達方法も取りやすいので評価は高くなる傾向にあります。

不動産担保ローンは所有者が自分以外の不動産も担保として活用できますが、自分が所有する不動産の方が審査に通過しやすい傾向があるということを理解しておきましょう。

建物の評価方法は土地と異なる

建物の評価方法は土地の評価方法と異なり少し複雑になります。

まずは建物の「再調達価格」を算定します。

再調達価格とは、その建物を新たに建築もしくは購入した場合に必要となる金額のことです。

要するに新たに同じ造りの建物を購入した場合の単価はいくらになるのかということです。

そして、建物の「延べ床面積」や「法定耐用年数」などを加味して建物の価格を決定します。

なお、一般的に築20年を経過した建物には評価額はつきません。

その場合には土地の評価額だけが不動産担保評価額になってしまいます。

このように、土地と建物を別々に評価し、その合計額が不動産担保評価額となります。

個人の信用に対する審査基準とは?

個人の信用指数

不動産担保ローンでもう1つ重要になるのが、申込者本人の信用に対する調査です。

いくら高額な不動産を所有していたとしても本人に信用がなければ融資を受けることはできません。

個人に対する審査基準にとして重要になるのは以下の5点です。

  1. 個人信用情報
  2. 勤務先
  3. 勤続年数
  4. 年収
  5. 他社の借入状況

不動産担保ローンにおいても、カードローンなどの無担保ローンと同じように信用情報などを確認し、有力な不動産担保があっても場合によっては審査に通過することができないこともあります。

個人に対する審査をどのような視点で行うのか、5つの重要視点を詳しく解説していきます。

1,個人信用情報

個人に対する審査で最も最初に行う審査が個人信用情報です。

個人信用情報は過去と現在の借入に関するあらゆる情報が記録されており、個人信用情報に以下のような情報が記録されている人はいわゆるブラックという状態と判断されてしまいます。

  • 自己破産
  • 個人再生
  • 債務整理
  • 長期延滞
  • 代位弁済
  • 強制解約

これらの情報があるとブラック扱いになりますが、不動産担保ローンの場合にはブラックの人でも審査に通る可能性はあります。

不動産担保ローンは無担保ローンと異なり、返済不能になった時に不動産で回収することができるので、ブラックだからと言って必ず審査に通過できないわけではなく、担保に入れる不動産の価値が優良であれば審査に通過できることもあります。

それでもブラックの方が審査で不利になることは間違いありません。

個人信用情報にはその人のお金に関する人となりの情報が記録されているため、審査ではまず最初にチェックして「お金を期日通りに返済することができる人」かどうかをチェックします。

2,勤務先

勤務先も不動産担保ローンに申し込みを行なった個人の信用を審査するためには重要です。

不動産担保ローンは長期間かけて返済するものですので、「今の勤務先に今後も変わらず勤務して収入を確保できる」いう蓋然性が求められます。

一般的に大手企業の方が勤続年数は長くなる傾向がありますし、年功序列によって今後給料が上がっていく可能性もあります。

このような理由によって勤務先が優良企業や公務員であれば「今後も安定的に返済することができる」と判断されて審査に通過しやすくなります。

反対に、事業が不安定な中小企業に勤務している人や、さらに不安定な個人事業主などは「長期的な返済能力が怪しい」と判断されて審査に落ちることもあります。

3,勤続年数

勤続年数も長ければ長い方が審査で有利です。

やはり勤務先と同じく、長期的な返済能力を確認するために勤続年数は審査で重視されます。

一般的には勤続年数が長ければ長いほど、中途退職の可能性が低くなるので審査には有利になります。

反対に、勤続年数3年未満の人は中途退職の可能性が高いので審査で不利になる傾向があります。

4,年収

年収も高ければ高い方が有利です。

一般的に不動産担保ローンの年間返済額は年収の30%以内程度には納めなければなりません。

年収400万円であれば年間120万円の返済額までしか許容されませんが、年収500万円であれば年間150万円まで許容されます。

このように、年収が高ければ高いほど許容される返済額が多くなるので、結果的に借入可能額も大きくなります。

不動産担保ローンだけでなく、ローンでは年収が高ければ高いほど「返済能力が高い」と判断されて審査で有利になります。

また、申し込む際には、年収の30%程度の年間返済額になるよう、借入額と返済期間を設定するようにしましょう。

5,他社の借入状況

他社からの借入状況も不動産担保ローンの審査では重視されます。

不動産担保ローンは総量規制の対象外ですので、必ずしも他社借入は年収の3分の1以内でなければならないわけではありません。

しかし、他社借入が多い人は不動産担保ローンを取り扱う会社にとって「リスクが高い」と判断されることは間違いなく、他社借入があまりにも多いと審査では不利になってしまいます。

「他社借入を過少申告すればいい」と考えている人もいるようですが、借入状況は全て個人信用情報に記録されている情報ですので、正しい情報を正確に申告するようにしましょう。

まとめ

コーヒー休憩

不動産担保ローンの審査は以下の通りです。

  • 不動産担保評価額
  • 個人の信用
  • 不動産の流動性

担保となる不動産の評価額が重要になることはもちろん、個人の信用に対しても審査をするので信用情報がブラックの人は審査に通過することができない場合もあります。

不動産担保ローンは高額の借入を長期間返済していくことが前提のローンですので、年間返済額が年収の30%以下になるよう無理のない借入額と返済計画を立てた上で申し込みをするようにしましょう。