不動産担保ローンとは?仕組みと申込み手順を解説

家とお金とシーソー

「信用情報がブラックでカードローン審査に通らない」と自分はどこからもお金を借りることができないと諦めている人も多いのではないでしょうか?

このような人でもお金を借りることができるのが、不動産担保ローンです。

その名の通り不動産を担保に入れることによって、個人的には信用力がない人でもお金を借りることができる可能性があります。

しかし、不動産担保ローンは不動産を持っていれば誰でも利用することができるわけではありませんし、担保として利用できない不動産も存在します。


まずは、不動産担保ローンとは何か、どんな不動産なら担保に入れることができるのかということを理解しておきましょう。

不動産担保ローンの仕組みや特徴について詳しく解説していきます。

不動産担保ローンとは

不動産担保ローンを考える女性

不動産担保ローンとは、その名の通り不動産を担保とするローンです。

不動産の価値を基準にお金を融資するので、個人では信用力がない人でも融資を受けることができる場合があり、多くのローンで使い道は自由となっています。

不動産担保ローンには以下の6つ特徴があります。

  1. 不動産を担保にするローン
  2. 使い道は原則自由
  3. 担保評価額の一定範囲内まで借りることができる
  4. 銀行とノンバンクで取り扱いがある
  5. 個人の信用よりも担保価値が重視される
  6. 総量規制対象外

不動産担保ローンの6つの特徴についてまずは理解しておきましょう。

1.不動産を担保にするローン

不動産担保ローンとは、不動産を担保に融資を行うローンです。

もしも返済できなかった場合には、担保となった不動産を差し押さえて回収に充てることができるので、債権者にとっては回収可能性が高いローンということができます。

なお、不動産を担保に取るということは、不動産に抵当権を設定するということになるので、融資実行と同時に不動産に抵当権を設定する登記を行う必要があります。

2.使い道は原則自由

不動産担保ローンは原則として使い道は自由です。

借りたお金は事業資金以外には何にでも使用することができ、申し込みの際に債権者に資金使途の確認資料を提出する必要もありません。

同じく不動産を担保にする住宅ローンは、当該住宅購入のためにしか利用することができませんが、不動産担保ローンは借りたお金を何にでも使用することができます。

3.担保評価額の一定範囲内まで借りることができる

不動産担保ローンで借りることができるのは、担保不動産の担保評価額の範囲内です。

不動産担保ローンは返済が滞ると、担保となった不動産を差し押さえることによって回収に充てます。

この際には、借入金の残高に満たない金額しか回収できない場合には債権者の損失になってしまいます。

不動産が期待通りに処分できない場合や、不動産の価格が下がった場合などを考慮して、不動産担保評価額の半分程度を融資するのが不動産担保ローンの基本です。

担保評価額が1,000万円の場合には、その半分である500万円くらいであれば借入可能です。

4.銀行とノンバンクで取り扱いがある

不動産担保ローンは銀行と消費者金融などのノンバンク両方で取り扱いがあります。

詳しくは後述しますが、銀行の不動産担保ローンは金利が5%〜10%程度と低く、消費者金融などのノンバンクの不動産担保ローンは金利が8%〜15%程度と高金利に設定されています。

また、金利だけでなく担保に入れることができる不動産も銀行とノンバンクでは異なります。
銀行とノンバンク、どの不動産を担保にできるのかについては詳しく後述します。

5.個人の信用よりも担保価値が重視される

不動産担保ローンは、回収できない場合には担保となっている不動産で回収することを前提としています。
そのため、個人の信用よりも不動産の担保価値が優先されるローンです。

無担保ローンの場合には、「債務者が現金で返済をすることができるかどうか」という点が重視されます。

そのため、ノンバンクの不動産担保ローンは信用情報がブラックで、どこからもお金を借りることができない人でも審査に通過することができる可能性があります。

6.総量規制対象外

不動産担保ローンはノンバンクから借りたとしても総量規制対象外です。

総量規制は無担保かつ使い道自由な消費資金に対して適用されるものです。

不動産担保ローンは、その名の通り無担保ではないので総量規制の対象外になります。

そのため、すでに他社からの借入額の合計で年収の3分の1を超える借入をしている人も不動産担保ローンなら審査に通過することができる可能性があります。

不動産担保ローンの仕組みについて

家

不動産担保ローンの仕組みについて解説していきます。

不動産担保ローンがブラックの人でも借りることができるのは、債権者が「最悪の場合は不動産を差し押さえて回収することができる」と考えているためです。

そのため、不動産担保ローンは不動産担保評価額の一定範囲内までしか融資を行いません。

債権者が安全に不動産担保ローンを融資するために、以下のような仕組みがあります。

  • 申し込みがあったらまずは担保評価
  • 担保評価額の一定範囲しか融資しない
  • 回収できない場合には担保の不動産を差し押さえる
  • 競売に出して回収する

無担保ローンでは行われない、不動産担保ローン独特のこれらの特徴について詳しく解説します。

申し込みがあったらまずは担保評価

不動産担保ローンでは、申し込みがあったらまずは担保評価を行います。

担保評価をしないと「融資できるかどうか」「いくらまで融資をすることができるのか」ということが分かりません。

担保評価では、実際に審査担当者が担保不動産がある現地まで訪問することもよくあります。

そのため、審査には時間がかかり、申し込みから審査結果が出るまで2週間程度の時間がかかってしまうこともあります。

担保評価額の一定範囲しか融資しない

前述したように、不動産担保ローンは担保評価額の一定範囲までしか融資を行いません。

例えば評価額1,000万円の不動産は500万円程度までしか融資をしないことが一般的です。

値下がりや買い手がつかない場合などを考慮して、不動産担保評価額の100%まで融資を行うという金融機関はまず存在しないと考えておきましょう。

回収できない場合には担保の不動産を差し押さえる

回収できない場合には担保となっている不動産の差し押さえが裁判所の許可の元に行われます。

とはいえ、たったの1回の滞納で差し押さえるわけではなく、何週間か延滞したのちに督促を行なっても支払いの意思がない場合には差し押さえになる可能性が高くなってしまいます。

差し押さえの前には、催告書や督促状や差押予告通知書などの書類が届くので、実際に差押えの手続きに入る前には必ず支払いをするようにしてください。

競売に出して回収する

再三の督促にも関わらず返済を履行しない場合には、当該不動産を競売に出すことになります。

競売は裁判所の許可をもって行われ、競売で売却された代金は融資金の残高の回収に充てられます。

不動産担保ローンが利用できない不動産がある?

不動産担保ローンでは、様々な不動産を担保に入れてお金を借りることができますが担保にできない不動産があるので注意が必要です。

そして、担保にできない不動産は銀行とノンバンクで大きく異なります。

不動産担保にできない不動産を銀行とノンバンクに分けて解説します。

銀行で担保にできない不動産

銀行は不動産担保ローンの審査も比較的厳格に行われます。

そのため、ノンバンクの不動産担保ローンでは担保に入れることができる以下のような不動産は、銀行の不動産担保ローンでは担保にすることができません。

  1. 三親等以外の不動産
  2. 先順位がある不動産
  3. 地方の不動産

銀行で担保に入れることができない不動産について詳しく解説していきます。

1.三親等以外の人が所有する不動産

銀行が不動産担保ローンで担保として認めるのは三親等以内の親族が保有する不動産だけです。

不動産担保ローンは返済が滞った時に、担保となっている不動産が差し押さえられる可能性があり、不動産の持ち主に迷惑がかかってしまう可能性があります。

このため、他人などの不動産は担保にすることはできず、基本的には三親等以内の親族が保有する不動産か自分が所有する不動産だけを担保とすることができます。

2.先順位がある不動産

銀行の不動産担保ローンは先順位が設定されている不動産を担保にすることはできません。

先順位とは、当該不動産にすでに設定されている抵当権があるということです。

すでに抵当権が設定されている不動産は、例え担保余力があったとしても担保不動産として活用することは不可能です。

3.地方の不動産

地方の不動産も担保として利用することが基本的には不可能です。

不動産担保ローンは、返済が滞った場合に当該不動産を競売に出して回収することを前提としたローンです。

不動産に流動性がないと競売に出しても入札がなく回収することができない可能性があります。

今は地方の不動産市場は厳しい状態にあるため、地方の不動産を差し押さえても売却できる見込みはありません。

そのため、不動産担保ローンで担保利用することができるのは流動性の高い首都圏の不動産だけで地方の不動産は担保にすることが難しいでしょう。

ノンバンクで担保にできない不動産

ノンバンクは地主の同意さえ得られれば他人の不動産すら担保にすることができ、先順位がある不動産も、地方の不動産も担保にすることができます。

しかし、1つだけ担保にすることができない不動産があります。

それは、担保評価額がつかない不動産です。

例えば山林や借地上の建物などは、担保評価額としての価値がないため、担保として利用することができません。

どんな不動産でも担保にすることができるノンバンクの不動産担保ローンですが、評価がつかない不動産だけは担保利用することはできません。

不動産担保ローンの申し込み手順

パソコンのイラスト

それでは最後に不動産担保ローンの申し込み手順を解説します。


不動産担保ローンの申し込み手順も銀行やノンバンクによって異なりますが、保証会社がついた銀行の不動産担保ローンの申し込みは基本的に以下のような流れになります。

1.WEBサイトなどからの相談・申し込み
2.事前審査結果通知、正式な借入申込手続き
3.本審査
4.融資契約
5.融資・抵当権設定

不動産担保ローン申し込みの流れに関して詳しく理解しておきましょう。

1.WEBサイトなどからの相談・申し込み

最初は銀行なノンバンクのWEBサイトから借入希望額や、申込者の個人情報、担保利用する不動産の情報などを入力します。

ほとんどの不動産担保ローンがこれば事前審査申し込みとなり、入力された情報から信用情報の照会やスコアリングなどの審査を行い、事前審査結果を判定します。

2.事前審査結果通知、正式な借入申込手続き

事前審査の結果がメールなどで通知され、審査に通過すると本審査に進むおことができます。

本審査では、収入証明書、本人確認資料などの必要書類をWEBからアップロードして提出するのが一般的です。

3.本審査

本審査は審査担当者が実際に担保となる不動産がある現地まで足を運んで評価を行うことが一般的です。

そのため、本審査は比較的時間がかかってしまい、ノンバンクでも3日〜1週間くらい、銀行は2週間程度の時間がかかってしまうことが一般的です。

4.融資契約

本審査に通過すると、融資契約です。

不動産担保ローンの融資契約はWEB完結することはできません。

非対面で契約できるノンバンクや銀行でも郵送によって契約手続きを行うことが一般的です。

銀行の場合には、契約時に来店を求められることもあります。

5.融資・抵当権設定

契約手続きが終了すると融資と同時に抵当権設定が行われます。

抵当権の設定は、司法書士に権利者などを渡して手続きを委任するのが一般的です。

司法書士は銀行やノンバンクが指定することが多いので、自分で司法書士を探す必要は基本的にはありません。

まとめ

パソコンとノート

不動産担保ローンには以下のような特徴があります。

  • 使い道は原則自由
  • 担保評価額の一定範囲内まで借りることができる
  • 銀行とノンバンクで取り扱いがある
  • 個人の信用よりも担保価値が重視される
  • 総量規制対象外

信用情報がブラック、総量規制オーバーなどの理由によって銀行からこれ以上の借入をすることができない人でも不動産担保ローンであればお金を借りることができる可能性があります。


ただし、返済できない場合には担保に入れた不動産を差し押さえられてしまうことになるので、返済期日は守るように十分注意しましょう。